チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像
監督: 星野和成
キャスト: 伊藤淳史、仲村トオル、桐谷美玲、松坂桃李、西島秀俊、戸次重幸、木下隆行、利重剛、加藤あい、名取裕子、栗山千明、生瀬勝久、バカリズム、中村靖日、阪田マサノブ、中丸新将、有森也実、品川徹、二階堂智
公開: 2014年3月29日
2015年4月8日。フジテレビ地上波放映視聴。
劇場観賞を見送ってDVD待ちしていたんだけれども結局レンタルもせずに今日に到り、何と地上波で放映してくれた。。>昨日見たらGEOさん、まだ新作扱いだったけど~?そろそろ旧作に落とした方がいいんじゃ……。
で、まぁ……
予想通り、劇場で観なくて良かったかな。。
【あらすじ】
国、自治体、東城医大が死因究明システムの改革として取り組む、日本初のAi(死亡時画像診断)センターが発足する。東城医大の田口(伊藤淳史)と厚生労働省の白鳥(仲村トオル)もこのプロジェクトに参加していたが、こけら落としとなるシンポジウムを前に、東城医大に脅迫状が届く。一方、死因が判別できない集団不審死事件が発生。そしてAiセンターが始動する当日、医学界を揺るがす出来事が起きようとしていた。(シネマトウディより引用)
この『田口・白鳥』テレビドラマシリーズの方に関しては当方何一つ好印象を持って見て来なかったので、何を書いても「原作はこんなじゃないだろ」「海堂せんせー、いい加減怒れよ」の愚痴と、中村義洋監督のシリーズ上げ比較感想になってしまうから~……
本当に「見たよ」って記録だけの簡単感想で。
もっとも、自分はこの『ケルベロス』の原作は読んでいないのである。読んでいないからこそ見る気になった。同じく原作を読まずに見た『アリアドネ』と『螺鈿迷宮』は、割と面白く見れたので。
海辺の別荘地下室で起きた集団不審死の映像は、ちょっと「おっ!?」と思える出来だった。ベタベタミステリードラマのこのシリーズもさすがに劇場版ともなると違うのかもって期待は膨らんだ。
けれども、ストーリーが進むとやっぱりベタベタなのだった。海堂先生がこのシリーズでずっと描き続けてきたAI…オートプシー・イメージング問題に薬害問題まで絡め、医療に関するリアルなネタをたくさん仕込みながら…やはりベタベタなのだった。
そもそも、自分はこのテレビシリーズのベタベタな部分が好きじゃなかったのである。原作はもっとクールなんだよね…描き方がクールだからこそ人の内面に潜む愚かな欲望や痛々しさが剥き出しになる。
しかし、テレビドラマとはベタが好まれるものである。ジックリと物語の内に秘められている芯を感じ取ったり、映像が語るシーンの内にある物に感情を揺さぶられたり…テレビを見る人の多くはそういう見方はしないからだ。
フジテレビにもかつてはそういうドラマの作り手はいたわけですが…ベタじゃないドラマは視聴率が低く、一部のドラマファンにしか受け入れられず、作り手も結局は独立して映画監督になっちゃったりするんですよね。←いや、誰とは…。
そういう点で、これは実にやはりテレビドラマらしい解りやすい映画だった。これはこれでいいのだろう…でもね、やっぱり映画じゃなくてドラマの最終回はドラマでやればいいと思うよ。
厚生労働省大臣官房秘書 課付技官・医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長・白鳥圭輔と、厚生労働省大臣官房秘書 課付技官・医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長補佐のグッチーがいれば成り立つシリーズなのだった。
FINALだけあって、今までのキャストも集結。シリーズのファンだったらウキウキでしょう。テレビシリーズの『チーム・バチスタ』に毎週イライラし、『ジェネラル』の2話で脱落した自分には今いち味わえない感覚でしたが……
中村監督の『ジェネラル・ルージュの凱旋』にバチスタメンバーが出てきて劇場できゃーーーーー!!!♥と言いそうになったのを思い出せば…たぶんそういう感覚だと想像できる…。
ニシジの速水せんせーは精悍でかっこいいよ…かっこいいけど、なぜそこまでチュッパチャプスをくわえつづけなくちゃならないんだ!!!仕事中はお菓子は禁止だっっ!
テレビシリーズのファンだった方にはお薦めしておきます。FINALっていうけど、フジテレビはFINAL、LAST、最後の、詐欺得意だから…またやるんじゃない?まだ作れるし。
個人的には中村監督の方でもう一作作っていただきたいよ…。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
「重水」というものの存在と、それが体内に30%入ると人間は死に至るのだということを初めて知ったお。しかも、それって解剖では解らんの? 完全犯罪できそうじゃないか、メモメモ…リバイアサンもぶっ壊れたことだしぃ…。
薬害問題は現実に根深いよね。治験は繰り返されているし、日本では認可もなかなか下りないと聞く。けれども、この話のように裏で製薬会社や政治的理由が絡んで問題があっても認可されちゃうって、ありそう。
けれども、別宮葉子の恨みの根本はそれではなかった。
担当医が母の顔を覚えていなかった事。それがここまでの犯行に至らしめる起爆剤になった。
で、その榊先生は実は冷たい人なのでは無くて相貌失認だから顔を覚えられなかったのだとか…ちょっと盛り過ぎな気がする。。ここは、榊先生は冷たい人なのでしたでいいんじゃね…
でも、そう出来ないのがこのドラマシリーズのお約束なの。なぜならベタだから。
薬害事件の関係者9人を重水で殺害し、犯人は医療知識のあるジャーナリストでした……どころか、コンピューター知識ありすぎのスーパーハッカーでした…おかげでリバイアサンがぶっ壊れたよ、ってのも盛り過ぎ。。
桜宮すみれは逆恨みしすぎ。
って事で…盛大に盛られた部分はほぼ原作にないらしい。。だよね。…さぁ…原作を読もうか…。
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