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『スペシャルアクターズ』ムッスー!

スペシャルアクターズ

『スペシャルアクターズ』感想

作品情報

監督・キャスト

監督: 上田慎一郎
キャスト: 大澤和人、河野宏紀、富士たくや、北浦愛、上田耀介、清瀬やえこ、仁後亜由美、淡梨、三月達也、櫻井麻七、川口貴弘、南久松真奈、津上理奈、小川未祐、原野拓巳、広瀬圭祐、宮島三郎、山下一世、イアン・ムーア

日本公開日

公開: 2019年10月18日

レビュー

☆☆☆

劇場観賞: 2019年10月28日

 
上田監督の映画には、もうどうしても身構えながら入るクセが出来てしまっている(笑)どの辺がギミックなのかなぁと思いながら見てしまうので「どうせ」という気持ちが捨てられない。

あくまでも見る側の都合だから仕方ないのだけれど、「カメ止め」ヒットの功罪か……。

このレビューは短感です。後ほど追記する可能性はあります。

あらすじ

暗い部屋でひとり、超能力ヒーローが活躍する大好きな映画を見ては溜息をつく売れない役者の和人。ある日、彼は 数年ぶりに再会した弟から俳優事務所の「スペシャル・アクターズ」に誘われる。そこでは映画やドラマの仕事のほかに、 日常の中で演じる仕事、つまり演じることを使った何でも屋を引き受けていた。そんな折、スペアクに「カルト集団」から旅 館を守って欲しいと依頼が入る。乗っ取りを図るヤバ目な連中相手にプランを練り、演技練習を重ねるスペアクの役者た ち。しかし、和人には皆に内緒にしている秘密があった……(Filmarksより引用)

作品にピッタリなキャスト陣

役者あて書きだという話なので「ピッタリ」なのは当然かも知れないが、作品の内容が「無名の役者たちが何でも屋を運営している」設定なので、情況的にとても合っている。

もちろん有名な俳優が彼らの役をやっていてもピッタリはまるのだろうが、それはもうただの『コンフィデンスマンJP』なので(笑)作中でも本当の意味でも予算莫大エンターテイメントになっちゃうものね。それだと趣旨が変わっちゃう。

「スペアク」の人たちは皆さん面白かったし、キャラクター一人一人の味がこの映画最大の魅力だと思う。

コンゲーム評価としては

先ほど『コンフィデンスマンJP』のことを書いたけれども、古沢良太さんや内田けんじ監督の作品が好きで触れる機会が多いと、やはり今作は「どこかで観た感じ」に見えてしまったというのが本音。(感想はあくまでも私感ですが)
 

今作は兄弟の物語として、見応えがあった。主演の兄・大澤和人さんと、弟役の河野宏紀さんはそれぞれキャラクターの立った魅力的な役者さん。

『カメラを止めるな!』との比較?

「比較」ではなくて、『カメラを止めるな!』は上田監督の「ハードル」だと思う。実際に作品の売り方も「あの「カメ止めの」」のような宣伝なので、いつも名前が出て来てしまうのは仕方ないよね。

個人的には、この作風は続けてほしいけれども、何もかもにもう少し予算掛けて作られた物を観てみたい。
 

 


以下ネタバレ感想

 

お医者さんや弟が依頼して芝居しているんじゃないかなぁ……とは、結構早い段階から気づいてしまった(笑)気づいたというより、そういう風に持って行くのが「どんでん返し」好きのやり方かなって。

ムスビルさんたちの不気味さは『TRICK』っぽい。他作品が色々と頭に浮かんでくる映画だった。
 

そんな中、兄思いの弟が漢だった。きっと仕組んでいるんだろうなと思いつつ、芝居の上手さにやられたわ。カッコいい。
 

この映画を観に行くのは『カメ止め』を観た観客だろうから、ギミックを期待してしまうのは仕方ない。

それは古沢良太さんや内田けんじ監督の作品でも同じことで、観客はどんでん返しを期待して観に行く。ベテラン脚本家の作品だって期待外れだということはある。けれども、ベテラン作家の作品ならば観客は次もまた期待して観に行く。作品が好きじゃなくても大好きなスター俳優目当てで行く人もいる。

「俳優目当て」の観客を見込めない場合は、作品の内容で勝負するしかない。これは大変な挑戦だと思う。

どんでん返しにプラスアルファする、今回の兄弟の話のような部分がもっと深くなるといいな。

そんな風に次作を期待しています。

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