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『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』大切で完璧な我が子

サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-

原題 : ~ Saturday Church ~
『サタデーナイト・チャーチ』感想

作品情報

監督・キャスト

監督: デイモン・カーダシス
キャスト: ルカ・カイン、マーゴット・ビンガム、レジーナ・テイラー、MJ・ロドリゲス、インドゥヤ・ムーア、マークイス・ロドリゲス、アレクシア・ガルシア、ケイト・ボーンスタイン、ジェイリン・フレッチャー

日本公開日

公開: 2019年02月22日

レビュー

☆☆☆

劇場観賞: 2019年2月7日(試写会)

 

このレビューは短感です。後ほど追記する予定はあります。

人間は誰も「完ぺき」なんかではない。完ぺきな者がいるとすれば、それはたぶん赤ちゃんだけ。美しく、可愛く、何よりも完ぺきに純粋。

それを認め続けてあげなくちゃ……。

あらすじ

ニューヨークのブロンクスに暮らす青年・ユリシーズは、父親の死をきっかけに「美しくなりたい」という思いを抑えられずにいた。ある夜、ストリートで出会ったトランスジェンダーのグループに「土曜の夜の教会(サタデーナイト・チャーチ)」へと誘われる。そこは静かで厳格な昼間の教会とは異なり、ダンスや音楽を楽しみながら、同じ境遇の仲間と語らう場として開放されていた。学校でも家庭でも孤立していたユリシーズは、その自由な雰囲気に夢中になりながら、少しずつ自分を解放してゆく…(映画レビューサイト cocoより引用)

「土曜教会」実話リサーチ物語

この映画はカーダシス監督がボランティアしていた教会での体験を集めて作ったストーリーらしい。ニューヨークには実際に「土曜教会」というLGBT支援施設があり、行き場を失くして精神的にも追いつめられた人々の憩いの場になっているのだとか。

個人的には「土曜教会」以外にも、ホームレスを一晩泊めてくれる施設の存在にも驚いた。治安が悪い場所だからこそ、一応、守ってくれるシステムはあるんだなぁと。

トランスジェンダーに苦しむ

主人公はトランスジェンダーに苦しむ高校生(たぶん)。父を亡くした繊細な少年が土曜教会と出会って、自分の道を歩き始めるまでを描く。

描き方が割と定型内。上映時間が82分と短いのであまり深く描けないのかも知れないけれども、サラっとした印象になった。

それでも、クライマックスには泣かされる。

誰でもそのままで完璧に美しいベイビー。

ミュージカル映画としては

ただミュージカル映画としては、あまり推せない。当てている感バリバリな歌唱シーンで、歌が入って来るのもいつも突然だし(口も合ってないし~~)、本来ミュージカルは苦手だった自分、ってことを久々に思い出してしまった(笑)

普通の演出で良かったのでは……。

 


以下ネタバレ感想

 
おばさんの態度や言うことがめちゃめちゃステレオタイプで、今時でもアメリカはこんなかと、つい思ってしまったわ。(自分の家でもないのに「出て行け」とはこれいかに……)

 

とにかく。お母さんが良かった。夫を亡くし、生活は不安、子どもたちは反抗期。イライラするよね。見ていて一番同情したのが主人公よりもお母さんだったりする。

それでも、息子を抱きしめる。

「あなたは完ぺきなベイビーだった。」「あなたが幸せじゃないなんてことはあってはならない。」

これには、全母が泣く
こんな素敵な母の元に生まれたのだから、ユリシーズは幸せである。

 
本物の自分を手に入れて、自信に満ち溢れたラストステージの姿が本当に美しかった。

やはり、自分を肯定できるようになる一番の薬は母の愛。

 

 

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