サムライマラソン
作品情報
監督・キャスト
監督: バーナード・ローズ
キャスト: 佐藤健、小松菜奈、森山未來、染谷将太、青木崇高、木幡竜、小関裕太、深水元基、カトウシンスケ、丞威(岩永ジョーイ)、若林瑠海、竹中直人、筒井真理子、門脇麦、阿部純子、奈緒、中川大志、ダニー・ヒューストン、豊川悦司、長谷川博己
日本公開日
公開: 2019年02月22日
レビュー
☆☆☆
劇場観賞: 2019年2月27日
安政2年、安中藩で行われた「日本初のマラソン」安政遠足(とおあし)を題材にした時代劇。
(注)史実ベースだけれども、史実なのは「安政遠足を行った」という部分だけです。
あらすじ
時は幕末、迫る外国の脅威に備え、安中藩主・板倉勝明(いたくら・かつあきら)は藩士を鍛えるため、十五里(約 58km)の山道を走る遠足を開催する。だが、この動きが、とある行き違いにより幕府への反逆とみなされ、藩士不在の城に安中藩とり潰しを狙う刺客が送り込まれる。ただ一人、迫る危機を知った男は、計画を食い止めるため、走りだす…(Filmarksより引用)
安政遠足とは
原作は土橋章宏作『幕末まらそん侍』。
安政遠足とは安政2年、当時の安中藩主が鍛錬のために走るよう名を下した徒競走。日本初のマラソン大会だといわれている。(史実では、ふた月に渡り16回に分けて安中城門から中山道碓氷峠の頂上にある熊野権現まで七里を徒歩競走させたということ。)
「安中御城内御諸士御遠足着帳」には当日走った藩士96名の着順が記されているという。
(出典: http://sportshistory.sakura.ne.jp/publication/history30/history30_79_86.pdf)
群馬県安中市では、今でも毎年5月にこの遠足にちなんだマラソン大会が行われている。
ここまで愛される行事になっているのだし、この映画もご当地では盛り上がっているんだろうなぁ……たぶん、恐らく。
海外の監督・豪華スタッフ・豪華キャスト…
『パガニーニ』のバーナード監督、劇伴は『めぐりあう時間たち』のフィリップ・グラス、衣装はワダ・エミ、役者は豪華人気俳優……と高クオリティすぎるスタッフ。
撮影監督は『るろうに剣心』の石坂拓郎。ザラっとした映像は「るろ剣」の時よりも重厚で、ちょっと黒澤時代劇の趣もある。
だから……
どうしてお話がそんな感じになっちゃったのかな……というのが大雑把な感想(困)
この時代の藩主の姫、そんなにホイホイ動き回れないで。とか、女郎はそんなに外出自由じゃないで。とか、そういうのは時代劇だからまぁいいんだけれど……。
そんな少人数で?
とか、
あんた殿とどういう関係?
とか、
なぜそこで並んで見てるん?
とか止まらないツッコみ(爆)
本当にスタッフのお仕事は素晴らしいので、「タイムスクープハンター」の安政遠足回を参考にして史実に近い話にした方が見応えあった気がする。
コメディにしたいっぽい雰囲気も所々感じられ、だったら、そう徹すれば良かったし、クソ真面目な話にしたければそうしてくれれば良かった……ちょっとどっち付かずな出来になった。
佐藤健ンを観たい方には申し上げておきますが、出番もセリフもそれほど多くないです。(主役だけどぉ)。
黒船が現れた幕末。
関東の片隅でこんな行事が行われていた……という珍しさは楽しめる。
以下ネタバレ感想
これじゃ、忍びじゃなくて盗賊だよね(笑)
彼らはあんな少人数で一体何しにやってきたのだろうか。
少数精鋭……とは、とても言い難い弓や鉄砲の下手さよ(泣)
撃たれた姫さまがガシガシ走ってるのは、もう時代劇だからいいとして(こればっか)、藩士が帰って来るのを殿と並んで見ている統領は一体なんなの……。
そもそも、殿のお茶室にガシガシ入って行って「相変わらず無礼だの」とか言われているこの人は、殿とどんだけ親しい関係なの?何か見逃した?(笑)
殿を亡き者にする機会はいくらでもあったのに、あんな所で並んで見ているから、やられてしまった。自業自得すぎる。というか、敵がショボい!!
幕府が本気で安中を潰したければ、こいつらをやっつけたって、きっとまた来ると思う。まぁ、それは、時代劇だからいいとし……(略)
ま、みんな無事でよかった!
ちなみに、草の仕事は失敗した時点で自刃だから。許されて生き延びるなんて恥はない。まぁ、でも、それは、時代劇だか……(略)
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★前田有一の超映画批評★
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