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『チャイルド・プレイ』恐怖のバディソング

チャイルド・プレイ

原題 : ~ Child’s Play ~

映画『チャイルド・プレイ』2019年版 感想

作品情報

監督・キャスト

監督: ラース・クレヴバーグ
キャスト: オーブリー・プラザ、ガブリエル・ベイトマン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ティム・マシスン、デヴィッド・ルイス、マーク・ハミル

日本公開日

公開: 2019年07月19日

レビュー

☆☆☆☆

劇場観賞: 2019年07月22日

 
今回のチャッキーは顔が柔らかいよねーー……と予告の時は思っていたんだけれども、なんのなんの、恐いわ(笑)

恐いし不気味だし、殺人鬼の呪い以上に「失敗AIの呪い」「孤独」「子育ての悩み」「少年成長物語」と、21世紀リブートとして素晴らしい出来。

21世紀の子供は大人に助けてもらうのではなく、自分が戦う。クライマックス、最高かよ!!

あらすじ

最先端テクノロジー企業・カスラン社の期待の新商品、“バディ人形”。引っ越しをして友達がいない少年アンディは、誕生日に音声認識やセンサー付きカメラ、高解像度画像認識などの機能が付いた高性能人形を母親からプレゼントされる。自らを“チャッキー”と名乗る人形だが、実は欠陥品だと判明。的外れな受け答えに最初はあきれるアンディだが、「君が一番の親友だよ」と話すチャッキーに次第に夢中になる…(Filmarksより引用)

チャッキーはブードゥー人形からAIロボットへ

今作は1988年に製作されたトム・ホランド監督作品のリブート。

1988年の『チャイルド・プレイ』は有名な作品なので、ホラー好きな方は1度は見た事があるだろう。

 
この時のチャッキー人形には殺人鬼の魂が憑りついていた。つまり、身体は子供・頭脳は大人、それがチャッキーだったの。

その後も、チャッキーはシリーズになって何度も蘇り、嫁まで貰っちゃったりして続いていた。(当方は「2」までしか見ていません。もういいでしょ、と思った(笑))

正直、今回も「もういいでしょ」と思っていた。

けれども、今回は蘇りシリーズとは道を別にした、きちんと時代に沿ったリブート。

21世紀のチャッキーは、もう乗移られてないし、明確なAIロボットなのだった。

バディソングの歌詞が…

ネタバレになるかも知れないけれども、まぁ、そういう話だとは分かっていて皆さま観ると思うので~~。

チャッキーが歌う『バディソング』が見どころ…聞きどころなので、ぜひ注目していただきたい。

……というか、わざわざ注目しなくても、頭にこびりつく「You are my buddy~~♪」

「死ぬまで君は僕のバディ」
「ただの友達じゃなくて「親友」」
「どれほど愛しているか分からない」
「ずっと離さないよ~~」

マヂか~~!!ってなるよね……(怖)

 
この距離感の計れなさが、孤独な付き合いベタそのもの。

今回のチャッキーはただの殺人人形ではないの。

子どもの成長物語としても楽しめる

1988年版のアンディも大人に信じてもらえない孤独な少年なのだけれど、今回は人間関係も広がって、自ら立ち上がる成長物語。

アンディ役のガブリエル・ベイトマンくんも可愛いし、ホラーの大事な所は押さえました。

90分というコンパクトな上映時間も緊張感が持続して良かった。

リメイク要らね~~、シリーズ要らね~~、と決めつけず、ぜひぜひ

 

 


以下ネタバレ感想

 

何度もチャッキー人形を蘇らせる大人たちも、何度も恐竜ランドを蘇らせようとする大人たちと同じくらい馬鹿だよね……と思ってきたこのシリーズ。

今回のチャッキーは何だか可愛そうだった。

まさに「バディソング」のまま、永遠にアンディと居たいだけだった。

アンディの役に立ちたい一心で猫とママの恋人を次々殺した。(猫は駄目だよ猫は……)。

恐怖のダストシューター。
 

アンディのため。は、いつしか、アンディを奪う物の排除へとエスカレートし、ついにはアンディ自身も追いつめることに……。
 

最終的には、ママとマイクがボコボコにやっつけたワケだが(笑)そこに至るまでの子どもたちの勇気と連帯感が良かったわ。
 

どこの国でも、どんな年齢でも、人形でも。
孤独ほど大きな化け物は無い。

 

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★前田有一の超映画批評★
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