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『呪怨 -終わりの始まり-』なぜ今回のトシオくんが怖くないのか考えてみた

呪怨 -終わりの始まり-

 

監督: 落合正幸   
キャスト: 佐々木希、青柳翔、トリンドル玲奈、金澤美穂、高橋春織、黒島結菜、最所美咲、小林颯、緋田康人、袴田吉彦、宮城大樹
公開: 2014年6月28日

2014年7月9日。劇場観賞

『リング』と並んでJホラーの金字塔として輝く『呪怨』シリーズの最新作である。

「貞子」と同じくらい有名な「俊雄くん」というホラーキャラクターも生み出しています。もっとも…長い年月を経て、すっかりネタキャラ化されちゃったけどね。

そして何シリーズも作られて新しくなるほど恐くなくなるのも『リング』と同じ…。

けれども、ファンとしては一応期待してしまうのだった。

今回は見る前から不安は大きかったけれど。
だって、予告やポスターの俊雄くんが全然恐くないんだもの。

あちこちでネタキャラとして出されて慣れすぎたからなのか…と考えてみるものの、それだけじゃない気がする。

…で、一応考えてみた。

その前に今回の『終わりの始まり』の感想を簡単に。

冒頭のビデオ映像には、ちょっと期待値高まった。
おっ…今回の『呪怨』はPOVなのかとも思った。
しかし、始まってみると、あれれれれ……あのシーンもこのシーンも見覚えがあります。何だよ~初代のリメイクだったのか!!

…と、思ったんだけど、「映画生活」には、

「これまで語られてこなかったシリーズの“秘密“を描く注目作」

…と書かれてる。

でもね、本当に見覚えのあるシーンばかりなの。呪いのネタが同じなの。お陰さまで次に何が起きるのかとか、これからどうなるのかとか、大よそ予測ついちゃったのですが、それはネタバレ欄で。

しかも、リメイクだとしたら随分劣化したリメイクである。(後から知ったが今作は「リブート」作品らしい……だから同じネタなのか。それ、先に知ってたら…それでも行ったか )

まぁ…元々『呪怨』って、失笑と恐怖は紙一重…の世界だから恐くないって人も多かったんだけどね。

その恐さは「意外性」にあったわけだが…。つまり、それまでのホラーだったら出てこないような所に居たり、いちゃいけないだろーというような所から出てきたり。

不意打ちの恐怖に「うわぁぁぁ」となったのだけど、どう出て来るか予測ついちゃったらもうダメだよね。

あとは、大切なのは時系列の混乱。

現在と過去を激しく行き来するので「意味が解らない」という評も多かったけれど、それが怖かったのよ。

この家の中で同じこと、同じ時間が永遠に繰り返されている。

その恐怖を味わうのが『呪怨』だったはずなのに…今回はそれもスッキリ整理されちゃって。

永遠の恐怖を感じられない呪怨は呪怨じゃないだろ~!!

あとは出演者ですが…。

危惧していた佐々木希は思っていたよりもかなり良かった。ホラーに合った顔なのかしら。学校の教師設定も小学校なので意外としっくりきていた。『貞子』の高校教師のさとみちゃんよりも違和感なし。

ひどかったのは、女子高生の主要キャラ・七海役の中の人だよ。元々どんなドラマに出ている時も同じ表情だと思っていたけれど、こうまで同じとは…。恐怖を表せないタレントをホラーに使うのホント止めてください。興を削ぐほどの酷さ。

さて…「俊雄くん恐くない」の件ですが…。

  呪怨終わりとしお

髪型も同じはずなのに、どうして恐くないんだろ……。

と、思ったけれども、やっぱり見ている内に「顔立ち」のせいなのだと思った。

元々、「俊雄くん」って半分はペットの黒猫の化身だったんだよね。確か、シリーズ通してセリフも無かった気がする。(ハリウッドリメイク版で「Who are you?」と聞かれて「としお」と言ったのがメッチャ新鮮だった記憶が~ )

俊雄くんは今までに3人だか4人くらい替わっているわけだが、ほぼ目が大きくて丸顔の猫系なのだった。

オリジナルビデオ版の素顔の「俊雄くん」。めっさ可愛い。。
  としお1

今回の「俊雄くん」は、ちょっと顔型が長めで元々「悲しみ顔」なのだった…邪悪な感じがしない。

俊雄くんは、お人形のように無表情じゃなきゃダメなの。それがポッと立っていたり、いきなり口だけ開けたりするから恐いの。恨みがましい表情とか哀れ顔とかは要らないの。
呪怨終わり

その辺が残念でした…。

しかも、歌われたりしたらな…。何だろう、あの歌は。うーーん…。。

こんな感じで、個人的には過去作を知っているからこそ恐くなかった今回の『呪怨』。もしかしたら今までのシリーズを見ていない方にとっては恐いのかも~

とりあえず、今までのシリーズを未見で今作を見に行くかどうか迷っている方には、私は初代のDVDをレンタルして見る方をお薦めします。旧作だから100円くらいで借りれるでしょ。その方がずっと恐いから。。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


 

「これまで語られてこなかったシリーズの“秘密“」

っていうのが、恐らく俊雄くんはカーヤのお腹に家から宿った邪悪な子どもって設定らしいんだが…。

いるのかな、それ。。

オリジナルのままでいいと思う。オリジナルの理不尽さが一番の恐怖設定だと思う。

伽椰子と俊雄は佐伯剛雄の家庭内DVによって殺されたのである。
家に住みついている呪いは、すでに人間ではなくなった2人の霊としての本能のみで行われているのだ。

何も悪くなくても家に関わるだけで呪われる。その理不尽さの恐怖に理屈を付けなくてもいいだろう~…と思うの。

家もついに本格的に変わってしまったな…。これは時代なのか。

オリジナルと同じネタじゃんと思った部分は何か所もあったけれども、担任の家庭訪問とか、女子高生たちの佐伯家お宅訪問とか。屋根裏のカーヤとか。

布団をめくると中にいる下り…(オリジナルではトシオくんじゃなくてカーヤだった気がする)
   呪怨お布団

家に入った4人娘の1人のアゴはずしの下り…。
   呪怨あごなし

オリジナルでもチープだったかも知れないけれども、オリジナルの方が演出が怖い。 今回の映画はこのまま地上波放送できそうなレベル。

結衣の彼氏・直人役の青柳翔さんは劇団EXILEの方なんだけど演技達者なのね。ここでも、とても良かったと思った。思ったんだけど……。

ラストのあの首180度回った姿は、どこからどう見ても人形だったので、もう笑うしかなかった…。。 予算が足らなかったのか、これでいいやってなったのか、最初から笑わせる事が目的なのか…ぇ…。

タレント女優は変死体顔NGなのか、最後に結衣がどうなったのか不明なんだけど…トシオくんが宿ったっぽい感じだったので、このまま「2」の酒井法子版リメイクに突入するのだろうか。

あ、何だかんだ言って、また見に行く気がする。結局は好きだよね…。

「呪怨 -終わりの始まり-」公式サイト

  

 

 


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・象のロケット

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comment

  1. やまださん

    えっ、あれ?
    でもこのシーン、家にあるビデオの先生の家庭訪問シーンから取ったのです^^;
    俊雄くんが1人の家に柳ユーレイ先生が家庭訪問に行くシーンのカットです。

  2. やまだ より:

    ビデオ版の俊雄くんは彼ではないですよ!写真の彼は不動産屋の社長の息子だと思います。

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