ワン チャンス~ ONE CHANCE ~
監督: デヴィッド・フランケル
出演: ジェームズ・コーデン、アレクサンドラ・ローチ、ジュリー・ウォルターズ、コルム・ミーニイ、マッケンジー・クルック、ジェミマ・ルーパー、ヴァレリア・ビレロ
公開: 2014年3月21日
2014年3月24日。劇場観賞。
イギリスのオーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で一躍有名になったオペラ歌手、ポール・ポッツを描いた実話ベースストーリー。
太った冴えない容姿で自分に自信なく育ったポールは、歌う事だけが生きがい。
子どもの頃からいじめられ、いじめられては歌う。歌ってはいじめられる。そうして「オペラオタク」として成長した。
ネットで知り合ってメル友になっていた女性・ジュルズに認められるために小さなショーで歌ったポールは賞金を獲得し、ヴェネチアのオペラ学校へ入学する。オペラ歌手としての夢が膨らみ始めたのだった…。
ひと言で言ってしまうと…聴き足りなかった……。
タイトルは『ワンチャンス』だが、劇中でポール・ポッツの歌声を充分に堪能できるシーンもファイブチャンスくらいしかない。せっかく音楽家テーマの映画を観に行ったのに、ちょっと寂しい。。と思ってしまったのは私だけでしょうか。
いや、私は別にオペラオタクではないが、もっともっと劇場に絶えず歌声が響き渡る…のを期待していた、らしい。 別にミュージカルが見たいわけじゃないんだけどね。…なんだろう、ちょっと物足らなかったの。
エンディングも何でテイラー・スウィフトなんだろう。いや、嫌いじゃないし合っていたけれども…オペラオタクの話なのに。
そう、音楽と言えば全体的にクラッシックよりもポップな物が多かった。パーティダンスシーンもあったりして…うん。そういう話なんだよね。
結局、この映画にはその方が合っているのだ。
とりあえず…オーディションの「誰も寝てはならぬ」には感動した。
「いじめられていた」という粗筋が映画紹介の様々なサイトで踊っていたので過激な虐めシーンが多かったらイヤだなぁと思っていたのだけれども、それは無かった。
良い人が多くて、ストーリーはハートフル。とても見やすかった。
虐められていたうんぬんよりも不運だよね。 そしてご本人よりも奥さんがとっても偉いと思う。ものすごく大変。
「くじけない男」とかいう宣伝を見た気がするけれども、奥さんがくじけなかったからこの人の今があるんだぞと思ってしまった。
ポールのダメっぷりにちょっとイラっとして、周りの優しさにホッコリして、ポール・ボッツ本人の歌声に拍手したいほど感動して、ホッコリした気持ちで劇場を出る…。
そういう映画。良作。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
音楽に理解のない父親の元に生まれて普通に地味に成長→小さなショーで賞金獲得→ヴェネチアでレッスン……。
ここまでは、平凡な人生以上のラッキー男だと思っていたのに(ネットで知り合った「キャメロン・ディァス」とも簡単に意気投合したし。)ここからが障害の連続。
せっかく憧れのパヴァロッティの前で歌うチャンスを得たのに緊張で歌えずこき下ろされる→帰国して意に染まぬ仕事→結婚→アイーダの出演が決まったのに盲腸炎で舞台中に倒れ→倒れたついでに甲状腺の腫瘍が見つかり→やっと声が出た喜びの中で交通事故…。
割とコミカルに描かれていたからポーっと見ていられたけれども、悲惨に描こうと思ったらとことん悲劇になるわ、これ。(交通事故のシーンなんて自業自得としかいえないし… )
あの後、生活を支えてくれていたのはジュルズだったみたいだし…やっぱり、ジュルズがくじけず、ジュルズが偉い物語だと思った。。
劇中のポールには元々与えられた才能があった上で、勇気が必要だっただけ(実際のポールは才能以上にボイストレーニングもかなり積んでいたようだ)。
常にポールが歌えるように後押しし続けてくれたジュルズ。いじめ男を撃退してくれたハイドレインジャ。携帯ショップの店長に推してくれたブラドン。
ずっと居なかった友達が、今は居る。
運よりも才能よりも。やっぱり、温かい繋がりが1人の人間を助けるんだ。
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