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『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』信用できるのは記憶よりも記録

ゲノムハザード ある天才科学者の5日間

    

監督: キム・ソンス   
出演: 西島秀俊、キム・ヒョジン、真木よう子、浜田学、中村ゆり、パク・トンハ、イ・ギョンヨン、伊武雅刀
公開: 2014年1月24日

2014年1月29日。劇場観賞

どうなってるのどうなってるの
と思いながら、息つく間もないって感じで見た ……途中までは。

ネタバレになるので、あまり書いちゃいけないような気もするが…邦題、どうなん
タイトルがすでにネタバレしてるんですけど~。
話が進むほど、このタイトルが「ああ、そういう事か」と頭をグルグル…。

韓国タイトルは「無名人」である。
こっちでいいじゃん…。

原作は司城志朗氏の第15回サントリーミステリー大賞読者賞受賞作品。

コンクールで賞を取った事が切っ掛けでデザイナーとして就職した石神武人。結婚記念日に花を持って帰宅すると、妻が部屋で殺されていた。しかし、その直後に妻からの電話が入る。そして、突然乱入してきた警察。石神の知らない内に記憶の中にあった世界が書き換えられていく…。

自分が知っていたはずの過去が無くなり、知っていたはずの人たちがいなくなり、ワケの解らない連中に追われる。

自分がおかしいのか、周りがおかしいのか。
混乱する中で、次第に出てくるもう1人の自分。

ストーリーは辻褄がちゃんと合っている部分が多くて、上手く計算されていると思った。
「ある部分」以外は。
そこがね…アクション映画としては見せ場なのかも知れないけれども、何か違和感&ツッコミ所。

まぁ…西島秀俊を見に行ったのだと思えば、満足すぎる映画だったかも。♥

憔悴するにしじ。♥
ゲノムハザード1.png

アクションのにしじ。♥
ゲノムハザード3.png

笑うにしじ。嘆くにしじ。怒るにしじ……などが見られます。。

『八重』の兄つぁまから卒業しようと思って見に行ったんだけど~キャラ的には同じ感じかも。

彼を囲む女性キャストもみんな綺麗だったな。

たぶん、もっと混沌とした世界観を目指そうとしたんだと思うのだけど、前述したようにネタバレは見る前からされているので意外性に欠ける結果になってしまった。
自分はもっとエグい結末を勝手に予想していたので、むしろ拍子抜け。(ネタバレ欄で)

映像も…回想シーンなどにもうちょっと神秘性がほしい…。

にしじを堪能したい方にはお薦めそこだけは太鼓判。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


まさかのカーチェイスで緊張感が一気に緩むとは…。
まぁ、その前から、韓国に行った時点からゆるゆるになっていたけれども。
通訳の女の人、いらない。

ってか、オ・ジヌの記憶が表面化してきた時点で韓国語もどんどん理解できるようになっていたのだから、韓国ではもう通訳は必要ないでしょう。

でも、やっぱり一番どうでも良かったのがカーチェイスだよなぁ…。

あそこの「泣かせBGM」も、ちょっと酷かった。
あのシーンまでは全く気になっていなかったBGMの大げささに、あそこで一気に萎えた。かーいさんの音楽は好きな物は好きなんだけど、他の作品でも時に大袈裟に感じることがある。今回はそれ。(でも、エンドロールの曲は好き。)

そもそも、石神=オ・ジヌは、何であんな組織に追い掛け回されなきゃならなかったんだ。本人が、もう記憶が完全に無くなるか死ぬと言っているのだから追いかけまわしてバンバン撃ったって無意味やん。

しかも、あんな独白に同情して急に撃つの止めるし。 それまでのあんたらは何だったんだYO!

美由紀と結婚する前に自分の友達や両親に紹介したり…そういう事はなかったのかなぁ…というのが大きな疑問。石神の過去の知り合いに会おうとすれば、その時点で「こいつ石神じゃない」とバレる話…誤魔化しきるのは結構大変そう。

ウィルスで記憶を書き換えるという発想は、とっても面白かった。
全ては偶然に偶然が重なって始まった。

博士はちゃんと罰せられたのかしら。
個人的にはオ・ジヌのこれからよりも、そっちの方が気になる。

私はオ・ジヌ自身がユリを殺してしまってそれを忘れている…という、とんでもないウツ展開を予想していたので、あれ、違ったのかと…いや、違ってよかった。

オ・ジヌの記憶探しに付きあい続けたカン・ジウォン。

最後に「記録」を渡すわけだけど…この人の記録は見せない方が幸せな気がする。

思い出したい過去ではないよね…あんな残酷な過去でもあった方がいいのかな…。

・「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間」公式サイト

 

 

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・象のロケット

★前田有一の超映画批評★

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