パシフィック・リム~ PACIFIC RIM ~
監督: ギレルモ・デル・トロ
出演: チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凛子、チャーリー・デイ、ロブ・カジンスキー、マックス・マーティーニー、ロン・パールマン、クリフトン・コリンズJr.、バーン・ゴーマン、芦田愛菜
(日本語吹き替え)杉田智和、林原めぐみ、玄田哲章、古谷徹、三ツ矢雄二、三宅貴大、木村雅史、愛河里花子、ケンドーコバヤシ、土田大
公開: 2013年8月9日
2013年8月13日。劇場観賞。
もう~とにかく、見終わった後、身体が重くて重くて…。
いや、ストーリーが重いなどという意味ではなくて、文字通り「重い」。イェーガーの重量感。あれのドスンドスンという響きが自分の中に残っている。
観賞して5日経過…テーマを聞くたびに思い出すあの感覚。
つまり…見ている間中、そして、続くEDのテーマ曲含めて、「乗っていた」のだと思う。ドリフトされちゃってたって事。
帰りの車の中でも思い出して何回もウルっとなった。何だろう…戦い終わってホッとした感覚?
ストーリー自体は、まあ、オーソドックスなヒーロー設定もの。
2013年8月(今でしょ)、太平洋グアム沖の深海に異世界と繋がる割れ目が生じ、KAIJUが現れる。次々と現れるこれに対抗するために人類は怪獣迎撃用巨人兵器・イェーガーを建造する。
登場人物はこのイェーガーに乗り込むわけなのだが、これが凄い…。いや、アニメでは数多く描かれているいわゆるパイロットとロボットのリンク…ここでは「ドリフト」と呼ばれている、それを見ている方も体感している気分になってしまうのだ。
テレビの戦隊ヒーローものでも見ているワケなんだけれどもね、ロボットの実写。もう…何だかスケールが違いすぎる。
あ~…マジンガーZ辺りから見てきた「ロボット」って…こういう物だったんだな…と納得…。
KAIJUもね…、ああ、背中にファスナーがついていない本物の怪獣ってこういうのなんだ…と思った。
怖いし、見た目が気持ち悪い。吐きそうなほど気持ち悪い。
自分が幼い頃から見てきた漫画の世界が実写になって目の前に現れ、「キミもロボットに乗せてあげよう」と無理やり乗せられ、世界のために戦う羽目になる…という、もの凄い体験をしてきた感覚だ。
こんなに3D映画の意義を感じた映画は「アバター」以来かも。飛び出すとか奥行とかそんな事は何も考えず、とにかく体感した。
世間的には「オタク映画」だという評を受けているらしいけれども、そういう事は全く気にせず楽しめる映画だと思う。
当方もアニメは随分ハマって見てきたものの、それは二次元イケメンやストーリーを愛でていたのであって別にメカに関してはオタクでも何でもないし、ゴジラなどの特撮にもあまり興味はない。
それでも、充分すぎるほどに楽しんだし、素晴らしいと思ったし…とにかく多くの方に体感してほしいこの重量感と興奮。♥
トラウマを乗り越えて、世界を守るためにギリギリの線で戦う人たちとイェーガーは美しい。
日本では芦田愛菜ちゃんのハリウッドデビューばかりが話題になっているけれども、いや、素晴らしい演技。本当に。
出番は少ないけれども、彼女の泣き演技は本当にリアルだわ。
KAIJUに出会って追いかけられたら、そらあんな風に泣くよね。
オタクな人もオタクじゃない人も、ドスドスする重たい感覚をぜひ劇場で。次はIMAXで体験したいなぁ。(もう一度行く気満々… )
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
KAIJUたちをクローン製造して送り込んでいるやつらは、実は前の時代にも地球に同じことをした。
けれども、その時は地球の環境がKAIJUに合わなくて生存できなかったので、環境が適応するまで様子を見て待った…。
という下りに、ちょっとゾッとする。
前に「それ」を行ったのはジュラ期?さぞかし地球の空気は澄んでいたことだろう。それから待って待って人類が地球をたくさん汚染してくれたのでKAIJUに適応するようになったと…。
結局、いつだって人類の滅亡を招いているのは人類自身なんだよな…。
イェーガーの動力が原子力だから長い間パイロットを続けていると被爆してしまう…というのも複雑~。
人類はここまで必死に戦わなければ地球を汚染してきた罪から逃れられないんだ…。
ロケットパーーンチ!とか言いつつ思いつつ、そういう点は考えさせられちゃう苦さ重さは残る。
人類は、この後、自分たちが作った環境について、もっと考えるようになるかしら。
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