プラチナデータ
監督: 大友啓史
出演: 二宮和也、豊川悦司、鈴木保奈美、生瀬勝久、杏、水原希子、遠藤要、和田聰宏、中村育二、萩原聖人
公開: 2013年3月16日
2013年3月20日。劇場観賞。
原作は東野圭吾氏の同名小説、未読です。
え~…あんまり高評価じゃないので簡単に……。
いや、大好きな嵐の中で一番演技が素晴らしいと思っているニノと、大好きな大友監督でこんな事書かなきゃいけないなんて、ホントに残念だ。
ああ自分の中での期待値が高すぎたのかも~…。
最先端のDNA捜査システムで検挙率100%、冤罪率0%の社会に変貌を遂げた近未来の日本で起きた連続殺人事件。そのシステムを作った天才科学者・神楽龍平は、いつの間にかその事件「Not Found(NF)13」の犯人に仕立て上げられてしまう。
…で、こういう社会ではシステムがお前が犯人だと言えば申し開きは利かないだろうから、神楽は逃亡するのだった…。
この逃亡劇が…ハッキリ言ってとても長かった。長くて警察がまたアホすぎて見ていて辛かった。鼻炎の点鼻薬の効果がバッチリ出てきて睡魔に襲われるほどだった。ああ、ごめんなさい。
そんなに逃げられちゃうんじゃ、ダメじゃん、このシステム…。
早く、もっとちゃんと完成されて完全なシビュラシステムになり、ドローンが捕まえてくれるといいですね…とか思いながら見てた。(すいません…一部にしか解らないネタで )
いや、実際にちょうど「システムが人を管理する」という世界観のアニメを2本見ている最中なので(ノイタミナの「PSYCHO-PASS」とローカル局の「攻殻機動隊」 )被って仕方なかった…しかも、そっちの方が人間ドラマとして面白い…とか、つい言っちゃう…
もっとも、原作は連載を始めたのが2006年だというから、発想としては当時は新しかったんだろうなぁ…。
(「マイノリティ・リポート」は、それよりもさらに前か…)
「ハゲタカ」で、「龍馬伝」で、人間の痛さと弱さ、立ち直る強さを絶妙な陰影で見せてくれた大友監督。
今作でもそれはあった。あったけれども、弱かった。盛り上がらずに、ウルっともせずに終わってしまった。
好きなシーンもあったんだけどな…。
ニノも…あっちとこっち(←ネタバレになるから )で、それほど違いを感じなかった。
これは、演出のせいだと思う。
豊川悦司さんが良かった。ひたすら渋くてカッコいい。クールな中に優しさが滲み出ているのも良かったなぁ…。
システムも所詮は他人の手で作られた物。
こんな物で支配される世の中になっちゃいけない。
この事件のおかげで関係者がそれに気づいてくれれば、この悲劇もより良い社会のための礎になったと言えるのかも。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
DNAでここまで管理できるのかとか、DNAだけでデータ上の子供が作れるのかとか…そういう事は私は全く解らないので置いておく。
でも、とりあえず…多重人格者である事、については解らなかったの?
それも含めて操作されていたって事か。
犯人が水上江利子であろう事は、かなり前から察しがついてしまった。
何もかも知っていて操作できる人物。
それも含めて国家の要人と家族が傷つかないように守るシステム「プラチナデータ・モーグル」。
なんだ…ここでもこんな話か…。政治家って、権力者と言われる人たちってこんな人ばかりなのか…。
システムは結局、人の手で作られたもの。そこに人が操作できてしまう余地があれば、いつまで経っても本当に国民のためになるシステムなんて出来ない。冤罪も消えない。
未来はDNAだけで作られるんじゃない。自分の手で作るんだ。
クライマックス、水上江利子の元に行く神楽…監視されてるのに、どうやってここまで…?と、激しくツッコミつつも、蓼科早樹とリュウの海のシーンは好き。
こんなにツッコんでなければラストシーンも好きなのに…。
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