カラスの親指
監督: 伊藤匡史
出演: 阿部寛、石原さとみ、能年玲奈、小柳友、村上ショージ、鶴見辰吾、ベンガル、ユースケ・サンタマリア、戸次重幸、なだぎ武、上田耕一
公開: 2012年11月23日
2012年11月26日。劇場観賞。
原作は第62回日本推理作家協会賞を受賞した道尾秀介氏の同名小説。未読です。
もう何か月も前から何度も劇場で予告を見て、ずっと楽しみにしていた1本だった。
キャストも魅力的だし、コン・ゲーム物は大好き。どんな話になるんだろう…と思っていたんだけど…。
結論からいうと、この映画は予告のイメージで見ない方がいい。
ミステリーとか何とかよりも、人情ものとして見る方が正解かも。
いや、原作を読んでいる方には笑っちゃう話かも知れませんが…
予告をずっと見てきて予告から連想していた結末と違ったので、最後まで、あれっあれっ?って事になってしまったんですよ。
ネタバレになるので書きづらいんだけど、予告に出てくる「あるセリフ」が本編にないのである。
ずっと、きっとこうなるに違いないと思って見続けて、最後まで無かったから、ええーーー?で終わっちゃったのだ。何だったんだ「あのセリフ」。
…という事で……これから見る方は予告に騙されないようにしましょう。
今さらだけど、キャストの皆さんは素晴らしい。
阿部ちゃんはもう鉄板の良さ…。だけど、脚本があまり自然な言葉で書かれていない気がした。そのせいか、最初の内、ちょっと演技しづらそうに見えた。
仏さまみたいな顔した貫太郎くん役の小柳友くんは、知っている人には今さらだけど、あの「阪急電車」で戸田恵梨香のDV彼氏をやっていた人である。全然違うね。
村上ショージさんは、やっぱり標準語に無理してるように見えたけど、すぐ慣れた。この役、ハマりだった。
さとみちゃんは、相変わらず可愛い!
そして…
とにかく能年玲奈ちゃんが、チョーかわいい。♥
玲奈ちゃんは2013年4月から始まるNHK朝ドラ「あまちゃん」(宮藤官九郎脚本)のヒロインをやるんだよねぇ。一刻も早く始まるようにみんなで祈りましょう。
…って事で…色々書いたけど、色々思う所はあったけど、ちょっとホロっとさせてもらえて、ええーっ。という展開もあって面白かった。確かに色んな意味で騙された。
後は、↓のネタバレ欄で~。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
ほんとうにね~…ずっと、ずっと、竹夫は子どもたちに騙されるんだと思いながら見てた。
きっと、あのお金は、まひろたちが全部取ってドロンするんだと思い込んでたのに~。
アッサリと良い話で終わった……。
なんで、そんな風に思ってたのかと言えば、上に書いたけど、劇場やテレビでバンバン流れている予告のラストのさとみちゃん、「もう騙されちゃってるもんね~」である…。
あのセリフが印象深かったのにも段階があってですね…
このさとみちゃんは、だらしない性格の設定のせいか座り方もだらしなくて常に座高が低いので、予告で最初に見た時は「さとみちゃんによく似た子ども」だと思っていた。つまり、玲奈ちゃんの妹設定なんだろうと…。
それが、名前が出てから「えっ、さとみちゃんなの?」→ラストシーン「さとみちゃん可愛い~」
で、結果、「もう騙されちゃってるもんね」が頭にこびりつく……という……。
だから、予告のあのシーンを探している内にラストになり…EDが始まり…もしかしたらED後に何か来る?と、いつもボーっと音楽を楽しんでいるEDを目を凝らして待機し…何もないまま電気点く。
みたいな…。
つまり、予告を見た段階で「もう騙され」てた。
ヒグチをハメる所は、まぁ何とかなるんだろう。死ぬわきゃないし、と見ていたけれど、その後のテツさんの話には驚いたよ。
劇団員には笑った。まさか、ぶつかったおばさんまで仕組まれてたとは。
ヒグチもちょっぴり気の毒かな。まぁ~ひどい事してきた報いか。
まひろたちと一緒に暮らせて、家族でいられて、本当に嬉しかったのはテツさんの方だったんだね。
指の中で、親指だけが他の指と向き合っている……。
「カラス」は「クロ」。ブロの詐欺師のこと。
だから、「カラスの親指」かぁ…。
あのシーンでは、見た人はみんな指がくっつくか試してみたはず。
切なかった。
けど、温かかった。
なによりも…
とさかが生きていてホント良かった!!
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