パレード
監督: 行定勲
出演: 藤原竜也、小出恵介、林遣都、貫地谷しほり、香里奈、正名僕蔵、竹財輝之助、野波麻帆、中村ゆり、波岡一喜、キムラ緑子、石橋蓮司、黄川田将也、森下千里、水崎綾女
公開: 2010年2月
DVD鑑賞で。
個人的なお話ですが、これを観にわざわざ電車に乗って都会の劇場まで行ったのに、開演ギリギリで席がなく…
DVDが出てからは、いつ近所のGEOに行ってもレンタル中で巡り合えず、やっと出会えたのである。これを見られる日を待ち望んでいたのです。
しかし、見始めの印象は良くなかった。
いつも通り、前情報は無く、原作も未読。
宣伝CMの内容から想像するストーリーと全く違っていたから。
シェアハウスのメンバーそれぞれの日常を切り取った群像劇は、初めからそういうつもりで見れば味わいがあるものだったと思うけれど、そういう映画だと思って見ていないので、あまりの「何も起こらなさ」に眠気に襲われる。…実際、ウトッとなったし。
それにも、関わらず、私はこの映画を採点しろと言われたら、素晴らしい高得点を付けると思うのです。
それは、ラスト30分の衝撃がハンパないから。
私は、この映画に出演している主要キャストがみんな好きで、だからこそ見たかったというのもあるのだが・・・
ラストのワンカットは、ステンドグラスのように美しい。
役者さんたちが、みんな美しいから、なおさら美しい。
とくに、林遣都くんの絵のような表情に…ぞっとする。
虚構の世界は、窓枠の中のワンカットに閉じ込められた。
衝撃のシーンから、最後のカットに至るまでの流れには鳥肌が立つ。
そこから続く、抑揚のないメロディのエンディング。
ただ、ジッとエンドロールを見つめる事しかできない。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
ああいうオチは予想できてはいた。
毎日、毎晩ジョギングに行くわけだし。
しかし、実際に現場を見てしまうと、衝撃は大きい。
それにも増して、恐ろしい、そこからの流れ。
「みんな、もう知ってるんじゃない?」
というサトルの言葉が本当なのかどうか、それは解らない。
みんな、本当に知っていたのかも知れないし、本当は知らないのかも知れない。
しかし、隣のラスプーチンだけは、確実に真実を知っているだろう。
豪雨の中で打ちのめされるナオキを見下ろすラスプーチンの目。
それでも、誰も何も言わないのだ。
だって、ここはネットの中の世界と同じだから。
その場が楽しければ、相手がどんな人間だろうが構わないのだから。
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