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『サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS』残酷な能力・幸せな能力

サトラレ

TRIBUTE to a SAD GENIUS

監督:  本広克行
出演: 安藤政信、鈴木京香、内山理名、八千草薫、寺尾聰、松重豊、小木茂光、藤木悠、田中要次、半海一晃、深浦加奈子、小野武彦

公開: 2001年3月

 

「スペーストラベラーズ」の本広監督作品。

 

「スペトラ」は始めの方は脚本の面白さで充分笑えたのに途中から急に浪花節になってきて、最後には主要人物が死んでしまう。。。という、「なぜ、そこで殺してしまうのかなー」と不満が残る映画だった。

どうもこの監督は、始め笑わせて最後に泣かせるのが好きらしい。(「笑わせる」に関してはホントにゲラゲラ笑うほど上手いのである。)

しかも、そのギャップは「スペトラ」の場合は同じ映画かい。。。と思うほど違うのだ。

 

「サトラレ」では、そのギャップが上手く繋がった。

「笑わせる」では充分に笑ったし「泣かせる」では充分に泣かせていただきました。

 

すごくステキな映画だったと思う。

黙っていても心の声が他人に聞こえてしまう「サトラレ」。
あんなのが近くにいたら、確かに付き合いたくないかも。

この映画を観た後は、自分の心の声も実はそこら中にバレてるんじゃないか。。。
という錯覚に襲われる。

 

知らぬは自分ばかり。

そんな「サトラレ」を見守ってきたお祖母さんの存在に涙する。。。

孫に注ぐ愛の力。

 

「サトラレ」役の安藤政信くんは素晴らしかった。野島ドラマ「聖者の行進」の時から好きだった役者さん。その演技力にはのめり込む物がある。(もちろん、顔も好き)

 

「サトラレ」の心の中は、全部セリフになって出てくるのだがセリフになっていなくても心の内が読めてしまいそうなほどの豊かな表情の数々・・・。

 

どんどん凄い役者さんになっていくんだなぁ。
彼の映画をもっともっと観たい。

 

※この記事は当方が2000年から運営している某HPの日記コーナーから2009年にお引っ越ししてきた簡単過去記事です。

 

 


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・象のロケット
★前田有一の超映画批評★

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