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『イエスタデイ』人類で最初に聞く人たち

イエスタデイ

原題 : ~ Yesterday ~

映画『イエスタデイ』感想

作品情報

監督・キャスト

監督: ダニー・ボイル
キャスト: ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズ、ジョエル・フライ、エド・シーラン、ケイト・マッキノン、ジェームズ・コーデン

日本公開日

公開: 2019年10月11日

レビュー

☆☆☆☆

劇場観賞: 2019年10月30日

 
めっちゃ泣いた!「あの人」が出てきた時、劇場で変な泣き声が漏れそうになったわ。卑怯すぎる。

帰り道は必ずBeatlesを聞きたくなるので、何かしら用意して出かけること必須。

このレビューは短感です。後ほど追記する可能性はあります。

あらすじ

“イエスタデイ<昨日>”まで、地球上の誰もがザ・ビートルズを知っていた。しかし今日、彼らの名曲を覚えているのは世界で一人、ジャックだけ・・・ジャックは突然、信じられない不思議な世界に身を置くこととなってしまった!ジャックは、イギリスの小さな海辺の町に住む、悩めるシンガーソングライター。幼なじみで親友のエリーから献身的に支えられているもののまったく売れず、音楽で有名になりたいという……(Filmarksより引用)

溢れるビートルズ愛

Beatlesの存在が消えた世界で、もしも自分だけが名曲の数々を知っていたら……というIFストーリー。ということは、予告でも宣伝されているのでネタバレではないですよね。

そこまでは分かっていて見ても充分に面白い。そもそも、仕掛けを楽しむような趣向のストーリーではなく、音楽+ファンタジー、時々恋愛、みたいなお話。
 

ビートルズの楽曲を思い切り楽しめる。貸切りだったら一緒に歌えるのにと、身体がグラグラ揺れそうになるのを抑え、クチパクしながら観るという変な時間を味わった(笑)

ビートルズの曲を愛していればいるほどのめり込めると思う。

楽曲

タイトルの「Yesterday」を始めとして、次々と知っている曲が出て来る。

“Let It Be”
“The Long And Winding Road”
“In My Life”
“I Want to Hold Your Hand”
“All You Need Is Love”
“Hey Jude”
(「Hey Dude」じゃないよ(笑))

…記憶力の怪しい当方がパッと思い出しただけでもこれだけ。

もっとも映画を観る世代は「何となく聞いたことがある」という程度の方も多いだろうから、楽曲の部分で全ての人が楽しめるわけでもないのかも。

映画の中の人たちのように「いい曲だ」と思ったら、この機会に色んな世代の方が聞いてくれるといいな。

人類で初めて……

確か『敬愛なるベートーヴェン』の中で、下宿の人たちは世界で初めてベートーヴェンの新作を聞く事が出来る特権を持っているのでうるさいなどと思わない……という下りがあった(気がする)。
 

ビートルズを世界で初めて聞く特権……。

しかし、ジャックの周りは誰もその価値を知らない。

21世紀の今、Beatlesが初めて現れたら、みんなはどう思うだろう。

いや、そもそもBeatlesが無い世界の「音楽」自体が全く違うかも……。

劇中にはエド・シーランがエド・シーラン役で出演しているが、ビートルズという基盤が世の中から抜けていたらエド・シーランもミュージシャンでは無かった可能性はある。

ヒメーシュ・パテルの演奏

劇中の楽曲はヒメーシュ・パテルが吹き替えなしで行っているそうで、それを聞くだけでも価値がある。

個人的には恋愛ドラマとしては、ちょっと熟し切れなかった気がしているけれども、音楽ドラマとしてはもの凄く楽しかった。
 

あと、キャストの中では敏腕マネージャー・デブラ役のケイト・マッキノンが好き(笑)

俗物だけれど、ムンムン欲望が出ている感じ、上手いわあ。正直だわぁ。ビジネスマンとしての才覚に間違いはない。
 

ダニー・ボイルの作品に流れる時駆ける疾走感。

音楽と共に楽しめる、最高のifストーリーだった。

 

 


以下ネタバレ感想

 

10分で”The Long And Winding Road”を作ったらダメよね(笑)

ビートルズを覚えていた2人は、クレームをつけたり脅したりしてくる人たちなのかと思ったけれども、そうではなかった。

「広めてくれてありがとう」

ああ、なるほどなぁ……と、ちょっと納得。
 
もしも私がこの世界の「ビートルズを覚えている人」だったら、パクリだ、ニセモノだ、と怒り出すかも知れない。きっとそうだ。

しかし怒ったところで私には何も出来ない。歌詞は適当にクチパクするレベルに忘れているし、元々歌唱力も無さすぎるし、楽器も弾けない。だったら……。

だったら、この名曲の数々を正しく世に広めてくれる人に託した方が良いよね。偽物だと怒るより、こっちが正解だ。

これは、そういう寛容さや賢さや考え方の提示なのだと思った。

「役割」は伝えること。それだけで良かった。幸せを貰えた。
 

最大のifは、ジョン・レノンが生きていたこと。

泣いたわ。

78歳のジョンは船乗りだった。
幸せな人生だと言っていた。

それは一体どういう世界だったのだろう。

この世界線ではジョン・レノン殺害事件は起こらず、もしかしたらベトナム戦争反対デモも起きておらず、戦争自体もなかったかも知れない。

そんな所まで想像が飛ぶ。

幸せなifをありがとう。

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★前田有一の超映画批評★
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comment

  1. のっぽさん、こんにちは。レスが遅くてすいません!

    >自分もあそこで涙止まらなくなっちゃってその後のストーリーすら
    頭に入ってきませんで

    ですよねぇ……不意打ちの涙でした。やばい鳴き声漏れそうになった(笑)

    『エール』ほぼほぼ愚痴ばかりでごめんなさいっ!次もよろしくお願いいたします。

  2. のっぽさん より:

    コメントは久しぶりです、、、というより映画版は初めてコメさせて頂きます

    アマゾンプライムにランナップされたと耳にしやっと視聴することができた
    この映画、自分もあそこで涙止まらなくなっちゃってその後のストーリーすら
    頭に入ってきませんで、止めてひとしきり涙する・・・と
    あープライム視聴で良かった(笑)

    管理人さんもめっちゃ泣いててよかった
    あれは反則ですよね!
    ということを書き込みたかっただけです(笑)

    いつもエールの補完にROMってます、ありがとうございます

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