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『マスカレード・ホテル』「さん」ではなく「さんま」です

マスカレード・ホテル

映画『マスカレード・ホテル』感想

作品情報

監督・キャスト

監督: 鈴木雅之
キャスト: 木村拓哉、長澤まさみ、小日向文世、梶原善、泉澤祐希、東根作寿英、石川恋、濱田岳、前田敦子、笹野高史、高嶋政宏、菜々緒、生瀬勝久、宇梶剛士、橋本マナミ、田口浩正、勝地涼、松たか子、鶴見辰吾、篠井英介、石橋凌、渡部篤郎

日本公開日

公開: 2019年01月18日

レビュー

☆☆☆

劇場観賞: 2019年1月23日

 

原作は東野圭吾の同名小説。

 
年に1、2回フジテレビが人気役者を集めて作るお祭りみたいな映画……の中では、とても満足できる1本だった。

あらすじ

都内で起こった3件の殺人事件。すべての事件現場に残された不可解な数字の羅列から、事件は予告連続殺人として捜査が開始された。警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介(木村拓哉)はその数字が次の犯行場所を示していることを解読し、ホテル・コルテシア東京が4番目の犯行場所であることを突きとめる。しかし犯人への手掛かりは一切不明。そこで警察はコルテシア東京での潜入捜査を決断し、新田がホテルのフロントクラークとして犯人を追うこととなる。そして、彼の教育係に任命されたのは、コルテシア東京の優秀なフロントクラーク・山岸尚美(長澤まさみ)…(Filmarksより引用)

豪華キャスト

この映画の一番の見どころはキャストだと思う。集めに集めたねという豪華さは、ちょっと三谷作品の趣。

絵的な豪華さや音楽も含めた華やかさも。フジテレビお祭り映画だよね……と思いつつも、祭りは楽しければそれでいいのだった。
 『マスカレード・ホテル』感想

本当にチョイ役で出て来る人たちがほとんどで、それもまぁ、入っては出ていくホテルの客だと思えば納得だし。原作未読で特に思い入れも無く見たので、キャストに違和感もなく。

主役の方も「HERO」的に合っていた。「いつものこの方」だけれども、それでOKなキャラだった。

 

とりあえず、ポケットから手を出せと言ってくれた まさみちゃん、最高。
 映画『マスカレード・ホテル』感想

ストーリーのほとんどは人間ドラマ

「誰が犯人なのか」「犯人は何をやるのか」というミステリーと並行して、豪華キャスト=お客様の人間ドラマが展開される。

それと同時に、自分の仕事の尊さにしか頭が動いていなかった2人がお互いの仕事を尊敬し成長していくという作り。

正直、「誰が犯人なのか」に関しては、読者置いてけぼりで作者の思い通りという作品なので、あまり興味引かれず、それよりも様々な人間ドラマに微笑んだりウルウルしながら見たのだった。

上映時間133分!に引いていたんだけれども、あっという間。

ホテルマン物語

山岸の姿勢が本当に素敵で。「お客様は神様じゃねーよ」論がはびこる中、ここまでのプロ意識には感嘆。

 
「やってらんねぇ」以前に人の気持ちを考えて行動するという対人の基本。素晴らしい。

まさみちゃんのキャラも演技もとても良かった。

 

接客なんて、その内AIがやるようになってしまうのだろうという時代、「行ってらっしゃいませ」と顔を見て見送ってくれる人がいる贅沢さ。

これはプライスレスだと思ってしまう私は昭和の接客業出身者なのでしょうね。

それでも、やはり、人が喜ぶ顔を見たいと思ってくれる人がいる世界は優しい。

改めてそう思わせてくれるドラマだった。

 

ラストは蛇足だと思ったし、ツッコみ所もあるけれども、楽しい気持ちで劇場を出ることができる133分。

さんまちゃんを探せ

私は見つけられなかったのですが、一緒に観た友達は見つけたと言っていた。

……悔しかったので、これはネタバレしておきます。

 

EDで、まさに さんまちゃんのクレジットが出るその時、受付にいるらしい。ぜひ見て下さい。

 


以下ネタバレ感想

 

だって、そもそも、出てきた時からお松さんだって分るし……。
 映画『マスカレード・ホテル』感想

 
占いをするからと言い出した時は、ここでもお祓いするのかと思って、ちょっと笑った。(わかる人は分る話……)

 

何部屋か予約しているといってもホテルの中なのだし、新田が1人であんなに走り回らなくちゃならないものなんだろうか。防犯カメラだって付いてるじゃん。と、思いながら見ていたクライマックス……。
 

山岸の体験談であるストーカーお断りと、犯人の思い出がリンクするシーンは、ちょっとゾワゾワした。

まぁでも、あれって全く山岸のせいではないんですけれどもね。人はどんな事を恨みに思うか分らないものだし。

ホテルの顔になるフロントという位置の大変さ。

それは充分に理解できた。

 

ラストの2人の食事はあまり必要な気がしないシーンだったけれども、まぁいいか、それも祭りの一端。

 

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★前田有一の超映画批評★
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