それでもボクはやってない
監督: 周防正行
出演: 加瀬亮、瀬戸朝香、山本耕史、田中哲司、役所広司、もたいまさこ、竹中直人、正名僕蔵、小日向文世、柳生みゆ、鈴木蘭々、野間口徹、光石研、清水美砂、大和田伸也、益岡徹、徳井優、大森南朋、田山涼成、本田博太郎、尾美としのり、北見敏之、山本浩司、高橋長英
公開: 2007年1月
10人の犯罪者を逃しても
1人の無辜をも罰してはならない。
警察、検察、裁判官。法に関わる者の理想であろう。
何かやった事を証明するのはたやすいが、やっていない事を
証明するのは難しい。
冤罪。
世の中で様々な犯罪がある中で、一番冤罪が多いのが、この痴漢行為なのかも知れない。
満員電車。身体がギュウギュウに触れあい、みんなの視界が狭い中でどこかで何が起きているのか、他人を見ている人間は少ない。
もしも、犯人だと言われてしまったら。。。
自分の無実を証明してくれる物が何も無かったら。。。
「Shall We ダンス?」の周防監督の作品である。
軽く笑える映画なのかと思っていた。
でも、笑えなかった。
それは、つまらないから、という事ではなくて、映画の中で起きていたことは、もっとシビアな世界だった。
もしも、捕まってしまったら、どうなるのか。
警察に連れて行かれたらどうなるのか。
裁判になったらどうなるのか。。。
恐い。
感想は、ただそれだけ。
それでも、この映画はDVDでもいいから多くの人に見て貰いたい。
いつか誰でも自分の身に、家族の身に起こりうる、その状況。
裁判官が無罪の判決を出すのは、覚悟がいる事なんだ。
そうだろうなぁ。。。
冤罪はたまらない。
しかし、簡単に無罪にされたら世界から犯罪は無くならない。
状況からのみ判断できる事実の判定。それが裁判なのだ。
心がシンと冷えるほど、その事実を悟ることができる
作品だったと思う。
我が家は幸い、主人は車で仕事をしている人間。子供はチャリ通学。
満員電車とは、縁がない。
だからこそ、言わなくちゃ。
男性は、満員電車の中では女性には背を向けてたなくてはならない。
もしも360度女性だったら?
その時は、電車の中では、ずっと両手を上げていなさい。
店に入ったら、自分のバッグにゴソゴソ手を入れてはならない。
万引きしていると思われたらいけないから。
法律とは、犯罪を証明する物であって、決して私たちの身を保証してくれる物ではないのだから。
続編が欲しいです。
30分間でもいいから。
この映画を見に行った人は、その意味がわかると思う。
この映画は
第80回アカデミー賞・外国語映画部門にエントリー
第31回日本アカデミー賞
優秀作品賞、優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀主演男優賞、
優秀助演女優賞、優秀音楽賞、優秀撮影賞、優秀照明賞、
優秀美術賞、優秀録音賞、優秀編集賞
第81回キネマ旬報ベストテン・日本映画ベスト・ワン、作品賞、
監督賞、脚本賞、主演男優賞
など、2007年度の多くの映画賞を総なめにしました。
※この感想は2009年に楽天ブログから引っ越してきた記事です。
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