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『ラビット・ホラー3D』不思議の国の満島ひかり

ラビット・ホラー3D

    

監督: 清水崇   
キャスト: 満島ひかり、香川照之、澁谷武尊、大森南朋、緒川たまき
公開: 2011年9月17日

2011年10月9日。劇場観賞。

清水崇監督お得意の「落とし穴ストーリー」である。

だから、清水監督の作品に慣れてしまっている人は、どの辺に落とし穴があるか何となく解ってしまう。

ちなみに、私は結構早い段階で

あ~…たぶん……なんだろうな~…

と、気付いてしまいました。

それでも「つまんない」とは思わなかった。
ホラーというよりは、切ない痛いストーリーだった。

これもまた、清水監督の手法に結構慣れている身としては、あまり驚くシーンもなく、(しかも、なんか可愛いし。)「恐い」とは思わなかった。

「輪廻」のように、うわーわー、もう、やめてくれーー!!

というほどの迫りくる怖さはないです。

全体的には、悪夢の世界を見せられた。という印象。

満島ひかりが、とにかく素晴らしい。
彼女がいて、この映画がある。素直にそう思えた。

ちなみに…

「戦慄迷宮3D」の続編か…
と、思える部分もある。
見ておいた方が理解しやすい部分もあるけれども、「戦慄迷宮3D」自体はお薦めしない。

【関連記事】
「戦慄迷宮3D」レビュー
「輪廻〈りんね〉」レビュー

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


清水監督といえば、本当にいつも怖くて怖くて記憶にガッツリ残る悪夢のような不気味なハンギングシーンがあるわけで、今回もそれはあるんだけどね・・・

ハンギング・ツリーで首吊ってるのがクマさんやトラさんなのでそれほど不気味じゃないというか・・・
むしろ…なんか…かわいい

最初に遊園地に行くシーンなんて、童話みたいだよね。
ウサギについていくわけだから、まさに不思議の国だ。

記憶から消したいものだけ消して生きていくというのは、何だか羨ましいようにも思えるけれども、彼女の贖罪の気持ちと長い年月の孤独を思うと、本当にただただ可哀想になる。

結局、あの人たちがただのおかしい人なのか、呪いなのか…

それも解らないところが…好きだったりする。

一番印象に残っているのは、ラストのキリコの

あ・・・わたし、声出た・・・

命と引き換えに得た呪われた声。
まさに、人魚姫そのもの。悲しいファンタジー。

・ラビット・ホラー3D  公式サイト

 

 

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奈可久う子(くう)

◆ドラマ・映画 エンタメ系ライター&ブロガー。◆ハウツーサイトやリクルート・キュレーションサイトなどで映画紹介のライターしておりました。(お仕事はいつでも有り難くお受けします)

◆映画の評点はあくまでも私感です。(平均が2.5で1と5は滅多に付けていません)

◆戦争とホロコーストテーマの作品観賞がライフワーク。

◆レビューは上半部はネタバレなし感想、下部は観了した方と感想を共有できるように書いています。(古い記事は簡単感想です。時間のある時にリライトしています)

◆姉妹ブログ「ドラマ@見とり八段」

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