本サイトにはプロモーションが含まれています

『マイウェイ 12000キロの真実』12000Kmマラソンの果て

マイウェイ 12000キロの真実
~ 마이웨이・My Way ~

監督: カン・ジェギュ   
出演: オダギリジョー、チャン・ドンゴン、ファン・ビンビン、キム・イングォン、山本太郎、浜田学、イ・ヨニ、鶴見辰吾、佐野史郎、夏八木勲、キム・ジュンシク
公開: 2012年1月

   

カン・ジェギュ監督は、アメリカ国立公文書館に保管された1枚の写真から、この物語を思いついたのだそうだ。

1944年、第二次世界大戦時、米軍に捕えられたドイツ軍捕虜の中に、1人の東洋人がいた。彼は、日本、ロシア、ドイツと三国の軍服を着て戦い、国境を超えてノルマンディに辿り着いたのだという。

この映画は、この実話から作り出された作品であり、映画自体は実話ベースという事ではない。

だから……

リアルな太平洋戦争物語を期待して観ない方が良い。引っくり返ります。

どういう人にお薦めしたいかと聞かれれば、オダギリジョーチャン・ドンゴンのファン。

この1本で、殴りたいほど憎らしい残酷でキレたオダジョー、天然の柔らかいオダジョー、闘うオダジョー、爽やかスポーツ青年のオダジョー、と、色々な顔のオダジョーに出会うことが出来ます♥

「1本でそんなに顔が違うの」と聞かれたら、「そうだよ」としか答えようがない。だって、キャラクターに一貫した芯がないんだもの。
(もちろん、オダジョーのせいではありません!むしろ、1本の中でこんなに違うキャラクターをリアリティを持って演じ分けていく事が出来る彼は本当に素晴らしい役者なのである)

戦争体験が人を成長させたのだ、と言われればその通りなんだけど~、普通~に考えれば長谷川大佐という人が持っていたはずの固い愛国心を通すなら、死を前にしていたってあそこでソ連兵の軍服に袖は通さな……(あ、ちょっとネタバレすいません )

チャン・ドンゴンの方は、一貫して生き残るために自分の意思に反して他国の軍服に袖を通さなければならない正義の人である。彼のキャラクターにブレはない。
実は、劇場でチャン・ドンゴンを観るのは久しぶりなのですよ。「ブラザーフッド」(→)以来かも。逞しさと優しさと憂いを秘めた大きな美しい眼差し。彼には正義の人が合っている。

   f:id:nakakuko:20150418010952p:plain

別に見どころはそこだけ……というわけではない。
戦闘シーンの迫力は群を抜いている。とにかくリアルで、どこに誰がいるか解らないほど。

朝鮮人に対する日本人の酷さも、日本人監督だったらここまで描けなかっただろう。その辺にはリアルさがあると思う。

決して、朝鮮人に対する日本人の描かれ方が酷すぎるとは私は思っていません。(しかし、年配の方は中盤までに出て行っている方が何人かいらっしゃいました。)

人のふり見て我が身を知る・・・
そこは、共感できる部分。

しかし、まぁ・・・
色々と有りえな過ぎる展開に目が点になるしかなく、私は、ある時点からこの映画をオダジョとチャン・ドンゴンというイケメンを観る映画に切り替えたのです。

だから、そこから先はもう腐っているのである。

この映画、ポータルサイトなどの評価が結構高くて私は驚いたくらい。

だから、ネタバレ欄↓は感動したという方は読まない方が良いですよ!
ロクなこと、書いてません。

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


上にも書いたけれども、あそこまで母国愛絶対主義、「天皇陛下万歳」な将校は、収容所で刑から危うく免れた(この急にサイレンが鳴ってギリギリ助かる所にもちょっと目が点になった )時点でソ連の軍服は着ないと思うの。

何が何でも自分の命を守って国の父と妹の所へ帰ろうと心に決めているジュンシクとは考えも性格も全く違うはず。

ここで、もう、この2人のイケメンっぷりのみを見届けようと私は心に決めた。

とにかく、2人がどんな凄い戦場でも砲弾銃弾を逃れる様は、目が点になるしかなかった。

イケメン、弾をも避ける・・・

こうして、執念深い復讐ランナーから皇国万歳の残酷大佐、そして、捕らわれて初めて自分を知り、ノルマンディでは、すっかり柔らか癒し系になってる長谷川。

ノルマンディで長谷川とジュンシクが再会するシーンでは……
もう、恋人たちの再会かってくらいボワーンと見ている自分がいるのであった…
(そこは、ハグするとこだろハグハグ…♥とウキウキしていたのは私だけではないはず…私だけなのかすいません。腐ってます )

クライマックスは、たぶん、みんながホロホロ号泣するシーンなのだろうが…私は、やっとハグだ♥、ハグハグ…と思いながら見てしまった…。すいません、腐ってます。

私は涙もろい方なのだが、この映画の中で私がウルウルしたのは、ソ連の収容所で、長谷川をひたすら慕い信用していた部下(浜田学)が死んでしまうシーンだけである。

後は、目が点になったり、うわーーと思ったり、ええっと思ったり、イケメンイケメンと思ったり・・・総じて、突っ込みながら見ているシーンがほとんどでした

ラストは、ジュンシクとしては…望みがかなったってことになるんだろう。すっかり成り代わってしまった長谷川=ジュンシクを父や妹はどう思っているのか、それが知りたかった。

 

マイウェイ 12,000キロの真実@ぴあ映画生活トラックバック
・象のロケット
★前田有一の超映画批評★

comment

タイトルとURLをコピーしました