お墓に泊まろう!
監督: 伊藤隆行
出演: 金田哲、河本準一、川田広樹、野間口徹、小村裕次郎、杉原杏璃、伊藤明賢、徳井義実、日野美歌、大橋未歩、大鶴義丹、松方弘樹
公開: 2010年10月
テレビ東京地上波テレビ放映視聴。
内容は全く知らなかったけれども、DVD屋さんで見かけて興味を持っていたところへ、テレビ東京が深夜の新春ロードショーで放送してくれた。
「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」の配給なので、男優さんのほとんどは吉本の芸人さん。
よく「お笑いが芝居なんて」という人がいるけれど、私は漫才やコント芸人さんというのは自分で脚本から演出までやって限られた時間で演じる人たちだと思っているので、別に何の抵抗もない。
実際、この映画の金田の演技はお笑いの時の大きな演技とは違って、自然な熱血青年っぷりだった。
テレビ東京が舞台の「架空のテレビ東京の未来」を描いた作品。
監督は実際にテレビ東京でバラエティ番組のプロデュースをしている伊藤隆行さん。
軽く見れるもんなんだろう、と見始めて、実際に軽かったし、思っていたよりはるかに面白かった。
で、最後には意外と真剣に見ている自分に気づく。
いつの間にかウルっとなってるシーンもあった。笑って、泣かせて…という流れが自然だった。
やりたい事が思うようにできないジレンマや不安、不満は、テレビ局じゃなくてもサラリーマンなら誰でも経験するところ。共感できる方は多いのではないだろうか。
仕事に対する新人の情熱と空回り。「あきらめなければ何だってできる!」青臭い理想論。チームで働くことの喜び。
そんな物がいっぱい詰まっている。
良いお話だった。
ただ、カメラワークがどうも落ち着かなくて…
こう…ふっふっと時折映像が飛ぶように細かく動いたり、いやにボケてる所や焦点が定まってない感じ…
素人が録ってるビデオみたいに思える所も多かったんだけど…狙ってやってるんだよね?
狙ってるとしても、これはあまり好きじゃないなぁ…。ちょっと残念。
※テレ東ファンにとっては嬉しい、テレ東バラエティのパロディもちらほらあるよ。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
いや、実際、吉本制作で吉本芸人だらけだし、もっと落ち着かない映画なんだと思っていたけど意外とまじめだった。
「自分らしさを捨てるんだったら死んだ方がマシ」
伊藤のこの口癖が社長の物だったというのは容易に想像できたけど、なぜか泣かされるあのビデオ…
だって、やっぱりお葬式だからさ…死んじゃった人の思いは重たいよね。
「演歌の菊の花道」 「アド街っく天国」 「何でも棺桶団」
笑ったわ。中島誠之助先生、本当に鑑定に出てくるし
しかし、全員クビってどうなるの。視聴率43%取って、結局無くなっちゃう制作局。
その辺は、投げ出した?それとも視聴者へ投げかけた?
「あなたはこういう番組許せますか?」のメッセージ?
「自分が作りたいものを作って世に出せ」
島田社長の最後の言葉。
でもね、私、ちょっと言いたい事があります。
しがらみを気にせず自由に作っていたと思われ、そのおかげで「鈴木先生」という名作が出来たテレ東の月曜22時ドラマ枠。
視聴率が悪いからと言って切ったのは何故だろう?島田社長。
テレ東さん、「自分が作りたいもの」、本当に作ってますか?
・お墓に泊まろう! 公式サイト
お墓に泊まろう! 【DVD】 |
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