ビンゴ
作品情報
監督・キャスト
監督: 福田陽平
出演: 清水一希、松井咲子、田中俊、飯田まさと、川島萌黄、久松龍一、 大平美由紀、梅田誠弘、酒井秀人、桒山えり子、今川健吾、 増田桂次、篠原良、安見謙一郎、田山ゆき、美川菜穂、 菊池奈緒
日本公開日
公開: 2012年9月22日
レビュー
☆☆
観賞: 2013年1月3日。DVD観賞
毎度お馴染みAKB出演のアイドルホラーの1本……。
だけど、これはホラーというよりもサスペンスかな。
…で、覚悟して見るせいか、最近はちょっと当たりの物が増えてきた気がします。
ネタバレになると面白くないからここでは多くは語らないけど(ネタバレは下↓の別枠で)、設定自体はツッコミ所満載だ。
あらすじ
20XX年、日本。死刑制度の大改正が行われた。囚人たちを死刑にするかどうかを被害者家族などがビンゴで決めるのである。とある罪で収監させられている正哉。彼が凶悪殺人犯たちと共に連行されたのは、不気味な巨大ビンゴカードの上。自分がビンゴになれば即死刑執行の“人間ビンゴ”の会場だった。マジックミラー越しの別部屋からビンゴを操る面々の中には、正哉を見つめる真弓の姿もあった。正哉の犯した罪とは?正哉と真弓の関係とは(「ビンゴ」Amazonプライムより引用)
不謹慎な面白さ
最初の方は、ちょっと設定から考えると人物が綺麗すぎて(よく解らないけど最近は坊主ではないのかな~)建物内部も綺麗すぎて…。
そして、ほぼワンシチュエーションものなので「えっ、ここでずっとビンゴやり続ける話なのかよ…もう飽きた」と、思ってしまった。
しかし、まぁ、ツッコミ所は「こういう物なのだ。現実ではないのだ。映画なのだ!」と自分に言い聞かせておいといて… 見ていく内に、結構ハマってきた。
ここは言っちゃってももうネタバレにならないと思うので書いてしまうと「人間ビンゴ」なんだけど
このゲームの駒になっている人たちと、このゲームを仕掛けている人たちの人間模様の絡み方が結構面白い。
ゲームの仕組みも面白い。…面白いとか言ったら不謹慎かなとは思うけど、元々不謹慎な内容だし。
これでセットなどにもっと予算があれば「カイジ」なみになるのかも知れないけど、残念ながらそこまでは至らず。でも、それなりに楽しめた。
山田悠介原作ものにしてはソフト
山田悠介氏原作の映画としては、血が飛び散るようなシーンはソフト。
見たくないシーンはあるけど目を覆うほどの残酷なシーンもなく…。(たぶん)
結局、一番怖いのは、普通に生きてる普通の人間の心理だという話。
ちょっとしたスリルを味わいたい方にはお薦めできる、かも。
以下ネタバレ感想
一番大きなツッコミ所といえば、死刑囚に更生の機会を与える必要なんてないだろう…ということ。
まあ、それを言い出したらストーリー自体が成り立ちませんよね。
よく解らないけど「法律が変わった後の日本で起こっている話」らしいので、そこはもうそう思って見るしかない。
上にも書いたけれど、死刑囚の皆さま…とくに主人公が綺麗すぎて現実感がない。
それもあって、死におののく死刑囚の皆さまにリアリティが感じられない。
死におののく人々が嘘っぽく見えるという事は、こういうストーリーでは致命傷であり、最初の内はもうそれで見るの止めちゃおうかと思っていたのだ。
でも、見ていく内にだんだんと面白くなってきて最後までしっかり見てしまった。
死刑囚の皆さんよりも、投票している皆さんの方が面白かった。
犯人をどうしても殺したい被害者家族。
こんな人間でもチャンスがあるなら救ってやりたい犯人の身内。
金が欲しいから死刑囚に死んでもらいたい友達。
被害者家族だけど人を殺す投票はしたくないと悩む人。
人間って追い詰められたらこうだろうなぁ…。
そして、ずいぶん残酷なシステムだわ、とも思う。
死刑囚は死刑になるだけの事をした人間だからどうなろうが自業自得だけど、被害者の家族はどうしてこんな苦しみを味合わなくてはならないんだろうね。
これは、呼び出すのは加害者の家族に限定するべきじゃないだろうか。その方が納得いくなぁ…。
彼は私を守ると言ってくれました。
私はその約束を守ります。
「約束」通り自分の身を守った女。
この辺のどんでん返しは途中でもう予測は付いた物の面白かった。
最後の死刑囚は冤罪で死んだということ…。
恐い女には関わっちゃダメだね。
ストーカーが高じて罪被っちゃいました…みたいな。
◆トラックバック先
・ビンゴ@ぴあ映画生活トラックバック
・象のロケット
★前田有一の超映画批評★
◆Seesaaのトラックバック機能終了に伴い、トラックバックの受け付けは終了させていただきました。(今後のTBについて)
comment