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『苦役列車』それでも人は繋がりを求める

苦役列車

   

監督: 山下敦弘   
出演: 森山未來、高良健吾、前田敦子、マキタスポーツ、田口トモロヲ、 篠原ゆき子、藤井京子、高橋努
公開: 2012年7月14日

2013年8月27日 DVD観賞。

簡単感想で。

原作は西村賢太氏作の同名小説。未読です。

ううう…見てるのが辛かった…主人公がクズ過ぎて。

北町貫多
十九歳 
小五の時父親が犯した性犯罪により
一家離散
中学卒業後
日雇い人足仕事で
その日暮らしを続けている
唯一の楽しみは
読書

この生立ちと学歴コンプレックスが主人公の人格を作り上げている。
…というか、本人がそれをベースに「だから仕方ない」という人生を送っている。

もちろん、人間その人になり代わってみなければ、その苦しさも悲しさも理解できない。
しかし、たっぷりとそのイヤな所を見せ続けられると…同情する気も失せてくる。

女と見れば語るのは「やる」ことばかり。
家賃払わず風俗には行く。
口から出るのは愚痴ばかり。

ああ…同情できず…。。

キャッチコピーは
「友ナシ、金ナシ、女ナシ。この愛すべき、ろくでナシ」
だが、自分的には「愛すべき」とは思えなかった。
近寄りたくないタイプ。

けれども…こういう人でも、やはり欲しいのは友人なんだと解ってくるクライマックスには哀れさを感じる。
人は結局、どんなロクデナシでも繋がりを求めているんだと。
この人が自分自身でそれにハッキリ気づいた時、何かが変わっていくのかな、と。

一応そう思わせてくれるラストには救われる。

クズ過ぎる貫多を演じる森山未來と、爽やかすぎる正二を演じた高良健吾のチグハグした友達っぷりが見どころ。
ほんと、2人ともいい役者だ。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


好きな女をついに襲っちゃう雨のシーンは痛々しさの極致だ。

頭突きで交わす康子が面白かった。

友達じゃダメ?

友達なんか要らない。

じゃあもう終わりだ。

…でも、本当は3人で海へ行ったのが楽しかったんだよね。
本当に欲しかったのは友達なんだよね。「繋がり」なんだよね。

俺は悪くない。

悪いのは「運」だったり。相手だったり。生まれ育ちだったり。

あ~痛い……。
眉をしかめながら見ちゃうのは、自分の中にもこの人と同じ部分があるからかもね。

・「苦役列車」公式サイト

 

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・象のロケット

★前田有一の超映画批評★

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奈可久う子(くう)

◆ドラマ・映画 エンタメ系ライター&ブロガー。◆ハウツーサイトやリクルート・キュレーションサイトなどで映画紹介のライターしておりました。(お仕事はいつでも有り難くお受けします)

◆映画の評点はあくまでも私感です。(平均が2.5で1と5は滅多に付けていません)

◆戦争とホロコーストテーマの作品観賞がライフワーク。

◆レビューは上半部はネタバレなし感想、下部は観了した方と感想を共有できるように書いています。(古い記事は簡単感想です。時間のある時にリライトしています)

◆姉妹ブログ「ドラマ@見とり八段」

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