地獄でなぜ悪い
監督: 園子温
出演: 國村隼、二階堂ふみ、友近、長谷川博己、堤真一、星野源、坂口拓、原菜乃華、中山龍也、神楽坂恵
公開: 2013年9月28日
2013年10月1日。劇場観賞。
全力歯ぎしりレッツ・ゴ~♪ギリギリ歯ぎしりレッツ・フライ~♪
が始まった時は、えっ、まだCМ入るの?本編始らないの?なにこの変な広告…。
…と、思っていた。
まさか、映画が終わった後でこの歌が頭をグルグル回り続ける事になるとはね…。
本当に楽しかった!
上映開始からずっとニヤニヤ笑いながら見ている自分に気づく。
何が楽しいのかよく解らない。
殴りあう不良や映画バカやヤクザの抗争を見ながら、血しぶきや血の海を見ながらニヤニヤしているんだから、もう、気が狂ったのに違いないと思う。
頭の中がホワーーーっとして高揚感でいっぱいになるんだね。やっぱり狂ってる。
映画の中で叫び続ける人たちが、音楽が、怒号がこんなにも自分をワクワクさせるとは。
俳優さん達のエキセントリックっぷりがまた凄い。何せ出てくる人たちがみんなバカなんだ。
馬鹿娘。
危険なんてどうでもいい。最高の1本を取れれば死んでもいい。映画馬鹿。
ロリコン馬鹿。
巻き込まれ型馬鹿。
親馬鹿。短気馬鹿…。
1本の映画を撮らなくてはならない事になったヤクザの組と、1本の映画を撮りたい映画馬鹿との出会いが作品を作る。
ただ、それだけのストーリー。
終って何も残るものはない。
ただ、何となく祭りが終わったような寂しさでいっぱいになるだけ。
それでも、私はこの映画が好きだ。
血みどろの風景が丸っきりリアルじゃないのかといえば、そうかも知れないしリアルにも感じる。
けれども、「監督」が求めているのはファンタジーなんだよね。だから、こういう。
リアルはファンタジーに勝てない!!
こんなに血みどろで、こんなに馬鹿馬鹿しくてもファンタジーなのだ。それが何故か泣けてしまう所。
今回は園子温監督にしてはエロは控えめ。奥さんもいつものように登場しているが、着物の前はしっかり閉じている。
特筆すべきは二階堂ふみちゃんのスタイルの素晴らしさ。チラリズムのエロ。
そして、二階堂ふみちゃんも良いんだけど、その子役の原菜乃華ちゃんが素晴らし過ぎるのだ。
そもそも、この映画の全てがこの1人の少女がアイドルであり続けるためのものなのだから。
血の海の中で笑いながら踊る姿に見とれてしまった。
そして、長谷川さんね。
鬱々とした役が多く、それが上手い人だと思っていたけれども、今回は弾けてる。
こんなエキセントリックなハセヒロ、初めて見たよ~。
本当に…何が面白かったのかサッパリ解らない…と思いつつ、帰りの車の中で「全力歯ぎしりレッツ・ゴー!」を思わず口ずさんでしまうのだった。
この映画は中毒になる。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
斬り合いの途中でヘロインを浴びてヘロヘロになって笑っている源ちゃんを見て、ああ、自分も今これと同じ状態だわ…と、思った。
ストーリーが変だとか、映画馬鹿のクセにフィルムの扱いが雑じゃね?とか、そんな事はあまりどうでも良くなってきてしまうのだ。
ラスト、フィルムを抱えて走り続けるハセヒロに「ヒミズかっっ!」とツッコみ入れながら、なぜかウルっとした。
…んで…
カットーーーーがかかるラスト…。
お疲れ様。
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