バイロケーション 表
監督: 安里麻里
出演: 水川あさみ、千賀健永、高田翔、滝藤賢一、浅利陽介、酒井若菜、豊原功補
公開: 2014年1月18日
2014年1月22日。劇場観賞
原作は法条遙氏の同名ホラー小説。未読です。
公開後最初のレディスデイなのに、私と友達の他に3人しか観客がいなかったんですけど~。
桐村忍はプロの画家を目指しているが、なかなか芽は出ず創作に苦しんでいる。気ばかり焦る日々の中で、階下に引っ越してきた高村勝と出会い、結婚。その後も今までの部屋は処分せずにアトリエとして使っていた。
ある日、買い物に出た忍は、スーパーで偽札使用者として捕まってしまう。
そして、駆けつけた刑事・加納から思わぬ話を聞かされるのだった。
「分身」といえばドッペルゲンガーがすぐに頭に浮かぶところ…。
バイロケーションも同じような超常現象の1つだが、違うのはバイロケの方は積極的に周りとも本人とも関わるということ。
本人の近くに現れるということ。
ウチのブログではホラーにタグ付けしたけれども、ホラーよりもサスペンスに近い。
視覚的にもそんなに恐い所はなかった。
映像的にちょっとゾッとしたのは冒頭部分だけかも。
もしかしたら、テレビドラマだったらもっとドキドキできたかも知れない。
劇場で見ていたら、もう最初のツッコみ所から色々気になって気になって。
ネタバレするので、色々は↓のネタバレ欄で。
とは言え、仕掛けの発想は面白かった。だから原作はきっと面白いんだろうな、と思える。
バイロケが出来てしまう切っ掛けが切ない。
特に、門倉真由美のエピソードは物すごく切ない。母親としての思いが悲しすぎる。酒井若菜さんの演技が素晴らしかった。
水川あさみちゃんは好きな女優さんだけれども、こういう雰囲気のストーリーのモノローグには話し方も声も合わない気がする。冷たさがないのね。
滝藤賢一さんは……もう……『半沢直樹』を見ていた人なら誰でも、これが近藤だったらバイロケが何体も出現するで……と思ったはず。
個人的にはテレビドラマで良かったのでは~…という印象。
「裏」は「表」の裏を語る内容になるんだろうけど…それこそドラマと繋がる形で良かったんじゃないのかな。
せめて「表」の半券で半額になるシステムにして。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
加納を撃つ時、どうして誰も鏡を使わなかったんだ…撃てって言われたらそりゃ戸惑うわ。本物がどっちか解らないなら確認してよ。
そして、あの後、あの遺体は一体……。
2人もの人殺しになっちゃった御手洗はこの後どうするつもりなんだろ。
忍は結婚する時に入籍届とかどうしたんだろ…。
設定上、同じ判子などを持っているんだろうけれども持っていられる時間には限りがあるんだよね。
…と、色々とツッコんだ。
たぶん、本物とバイロケがゴチャゴチャに入り混じっているんだろうなぁ、とは思ったけれども、赤い部屋と緑の部屋の仕組みには気付かなかったな。
そして、指標「差異」となっていた加賀美。
加賀美はバイロケの鏡だった…という事。
バイロケが決して悪い人格だけではないというのが切ない。
真由美のバイロケは特に切なかった。子どもを守りたい人格が分裂していたとは…。
結果、思いが強すぎると発生してしまう、自分自身の願望の固まりであるバイロケ。
隠れた願望が形になって身近な所に潜んでいるというのは恐い。
だったら、たぶん、私にもどこかで分裂した私がいるのではないかと。
たぶん、誰もがそう思うんじゃないかな。
だったら幸せになってほしい。
共存できれば一番いいのに。
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