トリハダ 劇場版
作品情報
監督・キャスト
監督: 三木康一郎
キャスト: 谷村美月、木南晴夏、佐津川愛美、石橋杏奈、入来茉里、宮崎美穂、白羽ゆり、野間口徹、松本じゅん、小林高鹿、古川雄輝、菊田大輔、笹野鈴々音
日本公開日
公開: 2012年9月13日
レビュー
☆☆☆
2014年8月10日。CS・チャンネルNECO視聴
クリーチャーも殺人鬼も出てこない心理系ホラー。
大きな物音で驚かす事も、バーーーンと何かが出てくることもない…音楽もほとんどなく妙に静か。
逆にそれが恐い。まさにトリハダもののオムニバス。
結局さ…幽霊よりも化け物よりも生きている普通の…隣にいるような人が一番怖いって話…。
あらすじ
家電メーカーのコールセンターに勤める高林ひかりは、製品には関係なく罵詈雑言を浴びせるような酷いクレーマーにも、ひたすら謝り続けるような地味で真面目な社員。しかし上司の中村との不倫という秘密を抱えていた。その日も後輩の美香(宮崎美穂)に頼まれ、頻繁に電話してくる中年女性、宮脇和世からのクレーム対応に疲れ果てて帰宅すると、ふと隣の部屋の表札が“宮脇和世”である事に気付く…(『トリハダ ‐劇場版‐』Amazonプライムより引用)
世にも奇妙より日常的
フジテレビ系深夜帯に2007年から放送されていた『トリハダ』の劇場版である。
ドラマ版の方は何話かしか見た記憶がない。その記憶も何か他のゾッとする系オムニバスと混ざっていて曖昧…。だから初見のようなものである。
『世にも奇妙な物語』と似ていると聞いていたけれども、あれほど「奇妙」ではなかった。ストーリーはもっと日常的。日常的だから恐い。
全6話のオムニバスとメインのストーリー
「見えざるものの中にある真理」
「異常な愛情と執念の6日間」
「好奇心から生まれる想像と漆黒」
「理想と現実の相違から訪れる闇」
「自身に降りかかった悪夢と結末の相違」
「誘惑と疑念の葛藤と脅迫」
「異常な愛情と執念の6日間」
個人的には2話目の古川雄輝くんと笹野鈴々音さんの話が一番怖かったなぁ…。
ある意味、あれが一番ホラーっぽいかも。笹野鈴々音さん…クリーチャーっぽかったし。
どの話も短くまとまっていて全体的にも88分だから、とても見やすい。
「気軽に楽しめる恐怖」として、ちょっと恐い物が見たい方にはぜひお薦めしたい。
大袈裟に演出付けた冴えないホラーよりも、たぶんずっと恐い。
『トリハダ 劇場版2』があるらしいけれども…劇場で見るかなぁ?これ……
ああ、でも近隣でやっていたら観に行っちゃうかも。
以下ネタバレ感想
笹野鈴々音さんのメイク効果もあって一番怖かった「異常な愛情と執念の6日間」。
あんな人いないよ。と思いつつも、現実にありそうな話ではある。ストーカーには女性だけじゃなくてイケメンの宅配便兄さんも気を付けないと~。
「好奇心から生まれる想像と漆黒」も怖かったなぁ…他人のメールを覗いてみたい好奇心が命を危うくすると…。
基本的には全てストーカーネタだよね。
でも…だからやっぱり一番怖いのは生きている普通の人間だってこと。
いつ誰がストーカーになるかされるかするか解らないってこと。
生きている限り「執念」は何かしら生じるし、全てのホラーはそこに通ずるのである。
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★前田有一の超映画批評★
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