神は死んだのか
~ GOD’S NOT DEAD ~
監督: ハロルド・クロンク
キャスト: シェーン・ハーパー、ケヴィン・ソルボ、デヴィッド・A・R・ホワイト、ベンジャミン・オチェン、ポール・クウォライス・ブルークス、ウィリー・ロバートソン、ニュースボーイズ、ディーン・ケイン、コリー・ロバートソン
公開: 2014年12月13日
2015年5月31日。DVD観賞
内容は全く知らず、何の前知識もなく、ただタイトルに惹かれて借りてきた。もっと、こう…観念的な意味合いで付けられたんだと思っていたのに、想定外に「まんま」なタイトルだった。
つまり、ズバリ宗教映画。。
◆あらすじ
大学に入学したばかりのジョシュ(シェーン・ハーパー)は哲学クラスの授業初日、ニーチェなどの無神論者を信奉するラディソン教授(ケヴィン・ソーボ)から神はいないという宣言書を提出するように言われる。単位が取れないと危惧した生徒たちは宣言書を提出するものの、納得できないジョシュだけは拒否。そんなジョシュに対して教授は、生徒たちの前で神の存在を証明して見せろと迫り……。(シネマトゥデイより引用)
簡単感想で。
個人的に現在、神も仏も死んだのか、と思っている身の上である。自分にも家族にもロクな事がなく、お祓いしたいくらいだ。だからこのタイトルに惹かれちゃったのである。絶対そうだ。。
途中までは「神いる派」と「いない派」ディスカッションに惹きこまれ、ジョシュくんもなかなか頑張っていたので危うく入信しそうになったよ。久しぶりに教会通おうかと思っちゃった。(子どもの頃、友達に誘われてお菓子目当てに日曜学校に行っていた)そのくらい面白かった。
登場人物もあちこちで繋がっているのが分ってきて、群像劇として先の展開に期待した。なのに…。
次第に雲行きは怪しくなり、最終的には全部神の思し召しになっちゃった。
社会派映画としては偏り過ぎだし、ラストに行くにつれて神上げ描写はしつこいし(ついでに音楽も長くてしつこくてうるさいし…)、本当にただの宗教映画だった。
もちろん、それでもいい人は進んで見ればいいが、当方はもっと哲学的な答えを求めて見ていたのでこの映画から哲学が死んでいる事が解った時点で用は無かった。
学生個人の信仰や思想を捻じ曲げようとする圧力を描いておきながら、一宗教のみを「正」とする結末には虚しさを覚える。
布教用の映画ならばカバーにちゃんとそう書いておいて。。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
教授の不幸は恐ろしくてホラーのようだよ。あれは改心して妻に会いに行ったシーンではないのだろうか。なのに突然の轢き逃げ被害とは…この映画の「神」ってどんな存在なの。本当に神なのか、恐ろしい。。
人でなしの実業家のボケた母親が突然「今は悪魔の力で上手く行っているがその内に奪われる」とか言い出したのも悪魔的だし。教授が車にはねられて死ぬのならば、あの男は突然雷にでも打たれて死ななきゃならないレベルだろ…オーメンかっ。。
ニュースボーイズのライブシーンも新興宗教の集会みたいに見えちゃった…。
「どんな時でも神は素晴らしい」
もっと自然にそう思わせてほしかった。描写がしつこすぎて引くわ。
宗教映画として、布教活動下手すぎる1本。もう少し頑張ってください。。
・『神は死んだのか』公式サイト
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