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『エヴェレスト 神々の山嶺』死んだらゴミだ

エヴェレスト 神々の山嶺

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監督: 平山秀幸
キャスト: 岡田准一、阿部寛、尾野真千子、ピエール瀧、甲本雅裕、風間俊介、テインレィ・ロンドゥップ、佐々木蔵之介、山中崇、田中要次
公開: 2016年3月12日
2016年3月14日 劇場観賞

山岳アクションかと思っていたのに登山家ヒストリーだった
山岳アクションかと思っていたのにホラーだった

阿部寛はローマ人にもなれるがネパール人でも違和感なし……。

◆あらすじ
ネパールの首都カトマンズ。ヒマラヤ山脈が見えるその街で、日本人カメラマンの深町誠は古めかしいカメラを見つける。それはイギリス人登山家ジョージ・マロリーが、1924年6月8日にエベレスト登頂に初めて成功したか否かが、判断できるかもしれないカメラだった。カメラについて調べを進める深町は、羽生丈二というアルピニストの存在にたどり着く。他人に配慮しない登山をするために孤高の人物となった彼の壮絶にして崇高な人生に触れるうちに、深町の胸にある思いが生まれる。(シネマトゥデイより引用)

 

原作は第11回・柴田錬三郎賞を受賞した夢枕獏氏の小説「神々の山嶺」。未読です。

原作知らずなので何のイメージも先入観もなく、エヴェレスト登頂に成功する人たちの話だと思っていた。

いや、「山屋」という人たちの話は山ほど語られる。

物語は情け容赦なくひたすらシャッターチャンスを狙う山岳カメラマンの深町誠が、エヴェレスト登頂計画の後に姿を消した孤高の登山家・羽生丈二をネパールで偶然見かけて、その動向を探るところから始まる。

登山の映像は時々差し挟まれ、その迫力は素晴らしいと思うものの、あれ、バックは丸解り合成だよねと思っちゃうシーンも…。。

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そして、登山シーンよりも羽生丈二の手がかりを探るための人と成りインタビューシーンが結構長い。映像的に面白みもなく、ちょっと退屈。

そもそも、ごめんなさい。

登山自体にあまり興味がないので、羽生丈二の偉業らしいことがどれだけ凄いのか今ひとつピンと来ない。そこは語りでは無くて映像でもっと見せてほしかった。

だから、とあるケガに関するシーンだけは「あ、こういう人なのか。これはスゴイ」と思う事が出来た。

「羽生を探せ」と「羽生は凄かったぞ・酷かったぞ」と「羽生の過去」で構成された前半は語りが多いものの後半への期待はあった。

後半がね…。

突然の行動、突然のブラック(いや、ホワイト)アウト、そして、結局、深町という男は何がしたいのだろうかと…。。

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個人的に、ワケが解らなくても死に物狂いで一生懸命何かに向かっている人を描いたものは間違った方向だろうが正しかろうが泣きながら見ちゃう方なのだが……。どうも入り込めなかったわ。ツッコミ所満載で…。

ラストの方は本当にビックリしたよ。まさかあんなものが出て来るとはね…。

キャストと撮影隊はエヴェレストの標高5200メートル地点での撮影を敢行したそうで、本当に頭が下がる情熱である。

役者さんは素晴らしかった。

黒い岡田はちょっと池内博之みたいだったけど…何かを抱えた元山屋のカメラマンの雰囲気、よく出ていた。

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偏屈な羽生を演じた阿部ちゃんも素晴らしい。どのキャストも物語の中にきっちり溶け込んだ「らしい」キャラクター。

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ただ、肝心のそのキャラクターを動かす物語がね…。もう少し入り込めれば良かったと個人的にはそう思うのだった。

羽生が登らなければ死んでしまうくらいの情熱で登り続けたように、本当は深町も撮り続けていなければならなかったと思うのだ。そういう気持ちのリンクが見えれば、きっともっと面白かったのにね。

※なお、この映画に感動しまくった方はここから下は読まない事を推奨いたします……。。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


 

 

こんにちは。深町誠です。
3月とはいえ、まだ雪が降るほど寒い中、こんな寒い映画を観に来てくださって物好k…いや、ありがとうございます。

オレは今、ネパールのカトマンズに居ます。気温は3月でも16度くらい。快適ですよ、はっはっは…。えっ、エヴェレストですかオレはもう行きませんよ。そもそもオレは写真屋なんですから。キッパリ

きっぱりいう割には肝心な時に写真撮ってなかったじゃんってあの時はオレも何かに憑りつかれていたんだと思いますよ。だから、これからも登り続ける風に終わらせちゃいましたが、もうこりごりです。

まさか、オレ自身が「死んだらクズだ」とか「足がダメなら手で登れ、手がダメなら歯で登れ、歯がダメなら目で登れ」とかブツブツいうハメになるとは思いませんでした。

それに、まさかあんな所でカチカチに凍った羽生に会うとは思いもしませんでしたよ。ホラーは嫌いだから先に言っといてくれって…オレの方が恐かったですよ。なんせ目の前に羽生のデッカイ遺体とジョージ・マロリーの骨が転がってたんですから…。

えっ、担いで下りるかと思ったオレにそんな体力はありません。見れば解るじゃないですか。

だから魂だけ持って降りようとしたんですよ。「オレに憑りつけーーーー!!」という叫びがなかなか真に迫っていたでしょう。山では魂を呼び寄せる能力が身に付くらしいですからね。えっ、違うんですか。それは青森県の恐山だけそうなんですか…。

羽生の遺体やジョージ・マロリーの骨は撮らなくて良かったのかってああ、あれは撮らなくて良かったんですよ。だって1999年にマロリーの遺体がアメリカの捜索隊に発見されましてね。非常に保存状態のいい遺体だったんです。オレが先に撮影しちゃってたら大騒ぎになるじゃないですか(笑)

山の写真は金を損しない程度に真面目に撮ろうと思います。あまり仕事してなかったので忘れられているかも知れないから繰り返し言っときますが、オレは写真屋なんですから。

もちろん、そこに山があるから撮るのではなく、ここにオレがいるから撮るんです。なんのこっちゃまあ、いいじゃないですか…。

・『エヴェレスト 神々の山嶺』公式サイト

 

 

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・象のロケット

★前田有一の超映画批評★

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comment

  1. nakakuko より:

    BROOKさん
    自分だって死にそうなのに担ぐのか!って思ってたら「憑りつけーーー!!!」って(爆)(爆)
    映像も見応えあったし役者さんも熱い演技で素晴らしかっただけにお話が残念^^;

  2. BROOK より:

    私もてっきり担いで下りるんだと思っていましたが、
    いきなり取り憑けって…ちょっとビックリしました。
    映像はとても見応えがありましたが、
    ストーリーはツッコミどころが結構ありましたよね…(苦笑)

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