エヴァの告白 ~ THE IMMIGRANT ~
監督: ジェームズ・グレイ
キャスト: マリオン・コティヤール、ホアキン・フェニックス、ジェレミー・レナー、ダグマラ・ドミンチック、ジッキー・シュニー、エレーナ・ソロベイ、マヤ・ワンパブスキー、イリア・ヴォロック、アンジェラ・サラフィアン
公開: 2014年2月14日
2015年1月25日。DVD観賞
悪い事をした私が生きようともがくのはいけない事なの?
罪は許されないの?
いいえ。貴女の罪は美しかった事です。
<あらすじ>
1921年、エヴァ(マリオン・コティヤール)と妹マグダ(アンジェラ・サラフィアン)は戦争の影響で情勢が不安定な祖国ポーランドを離れ、ニューヨークに到着する。だが、入国審査で医師に肺病と診断されたマグダは隔離され、二人は離れ離れに。入国を拒否されたエヴァは、ブルーノ(ホアキン・フェニックス)という見知らぬ男性のおかげで強制送還を免れる。(シネマトゥデイより)
1921年、情勢不安定なポーランド。
歴史上長い間、分割支配されていたポーランドは第一次世界大戦のロシア、ドイツそれぞれの政権不安定に乗じて独立した。国境確定のために戦いを繰り返し、多くの犠牲者が出た。
そんな中、両親を失った主人公・エヴァは妹のマグダと共にアメリカに移民として入国した。
歴史背景としては、とても興味あるところ。
映像が、絵画のように美しい。
セピア色の光と影、青写真のような日向、霞んだ海。
その中で美しいキャストが動く。
それを見ているだけで満足できる作品。
ラストのショットはあのまま保存したいくらいの素晴らしさ。
…ただ、ストーリーはね…。
もちろん、悲惨な国から逃げて来て必死にもがきながら生きる女を描いた物だとは解るのだが、メロドラマだよね…。
個人的にメロドラマに耐性がないもんで、結構しらっとしながら見てしまいました。すいません。
どうしても戻りたくない悲惨な祖国を捨て、病気の妹を抱え、もっと泥沼の中で生き抜く悲壮感のようなものが描かれていると思い込んでいたので、そこはだいぶ違った……。
頭の中で河合奈保子がグルグル回っちゃったよ。けんかをやめて~~2人をとめて~~わたし~のために~争わない~で~………ぁ、古くて解らない?失礼しました~。
自分的には、美しい画に見とれながら、メロドラマにツッコむという…そんな映画でした。
こんな感想ですいません。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
ポーランドから酷い移民船に乗ってアメリカまでやって来たのに、妹は肺病で収監され、自分はいつの間にかブルーノの見世物小屋の人に。
なんて気の毒な…とは思うけれども、それもこれも美しいせい。
ブルーノとオーランドが、けんかはやめて~状態になるのも美しいせい。
何となく助かっちゃうのも美しいせい……
と、主人公の美しさが災いも幸いも招いているのだった。
結果的には妹も救い出し、ブルーノに送り出されて新天地へ向かう主人公。
きっと、新たな土地でもその美しさと気品で何とかやっていけるんだろうな~と想像する…。
誇りと信仰は失わず、それでも堕ちていく美女を演じたマリオン・コティヤールさんは本当に素晴らしかったし、絵のような映像にハマったキャスティング。
チャラいジェレミー・レナーとダメオヤジなホアキン・フェニックスも堪能した。
けれども、ストーリーには全く感動できなかったの。
ブルーノが舞台で作り上げた「自由の女神」になって旅立って行くわけだよね。
やっぱりこの世は金と顔。
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