ケープタウン~ ZULU ~
監督: ジェローム・サル
キャスト: オーランド・ブルーム、フォレスト・ウィテカー、コンラッド・ケンプ、インゲ・ベックマン、ティナリー・ヴァン・ウィック、ルガルド・ヴァン・デン・ベルグ、ランドール・メイジエ、パトリック・リスター、ジョエル・カエンベ、タニア・ファン・グラン、ダニー・キーオ、クリスチャン・ベネット、イマン・アイザックス、ディーン・スレーター
公開: 2014年8月30日
2014年9月1日。劇場観賞
見終わって、ドンヨリした。この感覚は『Seven』と似たものがある。いや、『Seven』ほどのトラウマ映画にはなりそうにないけれども…。
とにかく。
オーランド、カッコいい!きれい~!オーリーが好きだから観に行く~…。
…とかいう軽い気持ちで観るとガツンとやられるのでキヲツケテ…。
このオーリーは、結構なクズの中年男です。想定外にグロい映像も出てきます。
南アフリカ・ケープタウンで引退した人気ラグビー選手の娘が殺害される。アリフォレスト・ウィテカー)とブライアン(オーランド・ブルーム)、ダン(コンラッド・ケンプ)は、この事件の背景に薬物の売人が絡んでいる事を突き止める。近隣では黒人の子供失踪事件も頻発していた…。
何だかもう…「この人こうなっちゃうんじゃないの?」とか「あの人、絶対に危ない…」とか予想している通りに事が運んだりして見ていて辛い。
クライムサスペンスだという評判だったけれども、どちらかというと社会派映画+アクションという感じ。
決してミステリーではないので「もしかしたらあの人が…」などと考えて見る必要はありません。私はなぜかそういう風に見てしまっていたので、ちょっと失敗した。
オーリーはカッコ良かったけれども、やはりアリのフォレスト・ウィテカーさんの方に目が行くのだった。事件を追いながらも、ずっと過去が彼を苦しめているのが解るから。
アパルトヘイトの傷跡は深い。
オーリーもいい年の取り方してるよね。こんなクズ親父をやるようになったんだなぁ…というのは見どころかも。
(というか…このオーリーがあのレゴラスにまだなるのだから、『ホビット』の映像力って凄いな~。 )
先ほども書いたようにストーリーは作り手の思うままに進むので、見る方は何も考えずに成り行きを見守るのが正解だと思う。
(もっとも、見ごたえあるロケーションのシーンは風景どころじゃないシーンなんですけどね…)
予告や宣伝ポスターから受ける印象とは、たぶんだいぶ違う物になっているだろう。
そこは覚悟して見て下さい。
以下ネタバレ感想
実は、ミステリーでもないのに「もしかしたらアリが犯人のラスボスなんじゃないだろうか…」と思いながら見ていたの…途中までは。
だって、あんなに辛い過去の映像から始まるし。所々にアリが過去を回想するシーンが出てきて思わせぶりに見えたし…。
全然、違うじゃないか。ごめんなさい、アリ。
「赦しが魂を自由にする」
マンデラの言葉を胸にマンデラの申し子のように生きてきたのに。
結局は「赦し」は憎しみに負けてしまった。あれだけの過去に耐えて来たのにね。
ママ、そうなるんじゃないかと思ってた…。 だから動いちゃいけないと言われただろうが~~!
ダンも死んじゃうのでは~と初めから思ってた…。
そもそも、予告映像にチラっとも出てないし、ポスターでも「ブライアンとアリのコンビ」とか書かれているし…宣伝班にまで邪魔にされるダンが気の毒すぎる。
ブライアンと父親の確執は、もう少し描かれても良かったのでは、と思ったところ。何があったから墓も作らなかったのかよく解らなかった。
結局、ブライアンのトラウマは解消したという事で良かったのかしら。
「赦し」の人生を果たしきれなかったアリの代わりに、ブライアンがそうしていくのかなと…その意味が2つの墓石なのだと漠然と想像した。
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