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『闇金ウシジマくん』金は奪うか奪われるか

闇金ウシジマくん

 

監督: 山口雅俊   
出演: 山田孝之、大島優子、林遣都、崎本大海、やべきょうすけ、片瀬那奈、市原隼人、黒沢あすか、新井浩文、岡田義徳、ムロツヨシ、鈴之助、イケメンゴレンジャイ、金田明夫、希崎ジェシカ、内田春菊
公開: 2012年8月25日

2013年10月21日。DVD観賞。

原作は真鍋昌平氏による同名のヒットコミック。
2010年10月期の連ドラとして放送されていた。原作は未読。ドラマは視聴済み。ドラマのレビューはありません。

簡単感想で。

劇場公開された時、行くかどうか迷って結局止めてしまった…DVDでいいかな、と思ったので。
正直、それは正解だった気がする。

深夜ドラマだったのでゴールデンの時間帯でスペシャルを組める内容なはずもなく、映画化されたのも不思議といえば不思議。
もっともドラマ版も「ヒント」が企画していたので最初から劇場版を視野に入れていたのかな。

そういう話はどうでもよくて~…面白かった

ドラマ版と同じく、金に節操がなく底辺を生きる人たちのどうしようもない泥沼感。
彼らにトゴ(10日5割)で貸し付けを行っている『カウカウファイナンス』の社長・ウシジマくん。
取り立ては容赦ない。いつも無表情。恐い。けれども、金を借りに来る人間の弱さや痛みは実は理解している。

山田孝之の当たり役である。…ほんと、表情が凶悪だよね。

劇場版である今回は、セレブになりたい若者たちを集めるイベントサークルを主催するジュンと、カウカウファイナンスから金を借りて身体を売っている母親を持つフリーター・未來を主体とした物語。

自分自身は金を持たず、けれども成り上がりたくて必死に金をかき集めるジュン。
娘さえ売ろうとする自堕落な母親の元から逃げ出し、何とか自分に出来る事を模索する未來。

2人の痛々しさと馬鹿さを見ながら、それでも共感した。
うん…この年で、若さゆえのバカを繰り返す若者の気持ちがちょっと解ってしまう自分が嫌だ。

お金があれば変われる気がする。お金さえあれば夢が見れる気がする。
それが分不相応な夢だと解っていない。ひたすら妄想に包まれた未来を見ながら突っ走る。
その過程に闇金が存在する。

で…貸す方も自分がそういう存在であると解っている。
ある意味…人の夢を食う存在だよね。

お金って一体何なんだろう。
もう「若者」とは程遠い年になっても解らない。

痛々しいなぁ…バカだよな、と思いつつも、彼らの中に自分自身が見えたりする。

人集めのためのセレブな若者を「使っている」つもりなのに実は「使われている」ジュン。
その小者感…林遣都が物すごく上手く演じていた。

個人的にはテレビシリーズからのキャスト…高田と柄崎に萌えたわ。
2人とも相変わらずカッコいい。
  

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千秋はドラマファンのための特別出演かな。ハッキリ言っちゃうと劇場版だけ見た人には意味の解らない存在だった気がする。

あと、ちょっと出は珍しいイッチーが嬉しかった。

ドラマシリーズのファンだった方は、ぜひ見るべき1本。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


「肉蝮」の存在意味が解らなかったなぁ…。
いや、新井浩文さんは大好きだから出てきたのは嬉しかったけれどもね。
(でも、最後の方まであれが新井さんだとは気付かず見てたんだけどね )

分不相応な借金なんかしていると、こういう恐い目に遭いますよ、というのを解りやすく見せるための存在だと考えればOKなのかしら。

実際あそこまで落ちてしまうと、平凡な人生を送っている私らには想像もつかない色々な危険に遭う事もありそうだ。

映像的には彼がいるから劇場版に相応しいアクションシーンが出来たのですよ…ってことで…OKか。

携帯3台にアドレス3000件。
その頼りないネットワークが全てだと思い込んでいた男。

命が危険にさらされた時、虚構のネットワークは何の役にも立たなかった。

虫のエサになって…あの後どうなったのかなぁ。恐い。

借金は本当に身を滅ぼすね。
身体は売らなくても心を削る。

やり直す道を順調に歩んでいるように見えた未來にホッとした。

 

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「闇金ウシジマくん」公式サイト

 


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