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『レ・ミゼラブル』天に昇る歌声

レ・ミゼラブル~ LES MISERABLES ~

    

監督: トム・フーパー   
出演: ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・サイフリッド、イザベル・アレン、エディ・レッドメイン、サシャ・バロン・コーエン、ヘレナ・ボナム=カーター、サマンサ・バークス、アーロン・トヴェイト
公開: 2012年12月21日

2012年12月26日。劇場観賞。

私はミュージカルが苦手だ。
何で突然歌い出したり踊り出したりするのかワケが解らず、ほとんどのミュージカル作品を避けている。
この映画もTwitterのTLにどんどん高評価が上ってこなければ行かなかったかも…。

しかし、この作品ではそういう違和感は感じないで済んだ。
何せ普通のセリフというものはほとんどない…完全歌劇だから。
つまり、作品全部が音楽で出来ている。

その迫力と役者さんたちの歌唱力、表現力は映像と併せて圧巻のひと言。
作品そのものが宗教の説法のように愛を語るものなので、全てが神の声のように聞こえる…というよりも、常に神が見ているんですよね。撮影も天から降りてくるように上から撮っているシーンが多い。

ラストの合唱はまさに天の歌声であり、鳥肌もの。

困難な人生を生ききってコゼットに奉げる愛情の深さ。ジャン・バルジャンとはこんな人だったか…。

アマンダ・サイフリッドさんには申し訳ないけど、コゼット子役のイザベル・アレンちゃんがすごく可愛くて歌も上手で、コゼットはずっと子どものままでいてほしかった……。
  この子、谷花音ちゃんに似てるよね~。
   

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子どもの頃に「ああ無情」を読んだ記憶はあるので、銀の燭台の事や「ジャン・バルジャン」「コゼット」の名前は記憶に残っているもののストーリーはすっぽりと抜け落ちている。
私の頭の中で「ああ無情」や「小公女」や「鉄仮面」が全部一緒くたになっちゃっていて、正しいストーリーが思い出せません。

Wikiを見てみたら児童文学として出版されている物もあるようなので、私が読んだのはそういう読みやすくてあまり細かくない物だったんだろうなぁ…。
「コゼットの愛する人は戦争に行ってしまいました」みたいに書かれていたのかも。
これって、フランス2月革命の頃の話なんですね。

ストーリーだけ見ると、ちょっと説明不足だったりツッコミたくなるような展開も多々ある…。
ミュージカル舞台を忠実に映像化したという事なので、その辺は仕方ないのか。

そういう点では、賛否が分かれるんじゃないだろうか、と私は思っている。
映画を観る上で何を重要視するか、それは人それぞれだろうから。

【関連記事】
・レ・ミゼラブル by Wikipedia

↑ストーリーはほぼネタバレしますが、この映画の場合問題ないと思う…むしろ全く知らない人は読んじゃった方がいいかも~。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


ジャベールがまるでルパンを追う銭形のようにしつこい…そして、銭形のとっつぁんみたいに可愛くない。
でも、これも職務なんだよね。神の声だと信じてきた自分の職務に疑問を抱いたジャベールの決断が悲しい。

マリウスの人格が全くシックリ来なかった。
突然コゼットに一目ぼれ、革命よりも恋に夢中。1人助かってからは仲間を思って落ち込むよりもコゼットと一緒になった喜びに溢れている。

撃たれて死んでしまった少年とエポニーヌが可哀想でしょうがない…。

でも、最終的にはみんな天国で神の元に召されて、合唱の1つとなって歌声を響かせているんだから、それでいいのかな…。

暴動で亡くなった人たちは神の元で幸せになり、マリウスは地上で神のようなパルジャンとコゼットによって救われた、と…そういう風に思えばいいのかしら。

…と、ストーリーをそんな風に見る映画ではないのだ、と言われたらそれまでの話。

「レ・ミゼラブル」公式サイト

 

 

 

 

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・象のロケット

★前田有一の超映画批評★

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