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『ポテチ』塩味も食べてみたら意外とおいしいよ

ポテチ 

 

監督: 中村義洋   
出演: 中村義洋、濱田岳、木村文乃、大森南朋、石田えり、中村大樹、松岡茉優、阿部亮平、桜金造
公開: 2012年5月12日

2012年5月14日。劇場観賞。

劇場で観たのに、すぐに感想を書かなかったのでDVD借りてきてまた見直してる。しかも、見始めたら止まらなくなって3回も見てる。同じシーンで笑って同じシーンでニヤニヤして同じシーンで泣く。3回目になったら、もうラストの球場シーンが出てきただけでウルっとするようになった。もう返さなきゃいけないのに返したくないそんなに好きなら買えよ。はい…買います…。

「ポテチ」の原作は伊坂幸太郎氏による短編集「フィッシュストーリー」の中に収められている。

短編を無理に引き延ばさず、映画も68分。どうしても早く見たくてレディースディでも何でもない日に1800円覚悟で行ったのだけど、短編だからという事で一般料金が1200円だか1300円だった記憶がある。

68分と言っても中身はギューーーッと詰まっている。安い料金では申し訳ないほど。

全て解ってからDVDで見直す「ポテチ」はまた違う味わい。
初見の時は「???」で、ただゆる~く見えていた部分も、全部解ってから見直すと切ないから。

今村がカワイイ。とにかく、すごく可愛い
そして、その今村そのままに、この映画も可愛い。
見れば見るほど愛おしくなる。

黒澤は「ラッシュライフ」では堺雅人が演じていた。こっちでは大森南朋。どっちも好き。
でも、この映画には大森さんが合っている。
(中村監督、「ラッシュライフ」も撮ってくださいよ~堺さんで… )

この黒澤がまたステキなんだよね…。
「俺は人の心が解らない」
と言いつつ、解ってるよな~と思う。

「ぶっとばすよ!」
の若葉@木村文乃ちゃんも、今まで見たどの役柄よりもカワイイ
  

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ゆるっとしたストーリーに「?」と思いながらクスクス笑い、ラストに行くにつれて「ああ~!」と色々解っていく展開は「フィッシュストーリー」と同じ味わい。

中村監督×伊坂幸太郎×斉藤和義+濱田岳は、やっぱり最強

大好きな「フィッシュストーリー」と同じくらい大好きな1本になった。

ラストの感動は何度でも味わいたい
幸せになれる映画。♥

※注:エンディングが始まったからって止めないように~。重要なシーンがあります!

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


だいたい、ホームラン打ったとして、何か変わるのか
人は救われるのか

という黒澤に若葉は答える。

そうですよね…ただボールが遠くへ飛ぶだけですからね…。

ホームランを打ったからって、今村と尾崎が入れ替わるわけじゃない。
生まれた時に戻ってやり直せるわけでもない。

お母さんを可哀想だと思ったんじゃないですか?

そんな優しい今村だから、みんなに愛されるんだよね。

この映画は、全てが可愛い今村への愛で出来ている。

お母さんだって今村が息子で嬉しいに違いない。こんなに良い子なんだから。

ただのボールがあんなに遠くへ…

ベースを回りながら今村を指さし笑顔を送る尾崎。
号泣しながらガッツポーズを繰り返す今村。

兄弟…じゃないんだけど…もちろん、尾崎の方はたぶん何も知らないんだけど…
運命で結ばれた2人だけが共有する歓喜の声が球場中にこだましているように見えたんだ。

そして、それを球場の外でしっかり受け取る監督。
フライを取り損ねた高校球児が、今、とびっきり凄いフライを思いがけず取ってしまう。

人生には思いがけないことが起きる。
それは悲劇だったり喜びだったりする。

でも、どんな時でもどんな味でもポテチは美味しいのだ。

「ポテチ」公式サイト

 

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