のぼうの城
監督: 犬童一心、樋口真嗣
出演: 野村萬斎、榮倉奈々、佐藤浩市、市村正親、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、平岳大、西村雅彦、平泉成、夏八木勲、中原丈雄、鈴木保奈美、前田吟、中尾明慶、尾野真千子、芦田愛菜
公開: 2012年11月2日
2012年11月5日。劇場観賞。
原作は和田竜氏による大ヒット歴史小説。未読です。
当初は2011年に公開予定だったものの、水攻めのシーンがある事で震災後の心情を配慮して1年公開を延ばしたという。
なるほど、スケールの大きい水攻めの映像は津波を思い起こさせるだけの物はあったかも知れない。
とても臨場感のある凄まじいシーンだった。
水攻めに限らず合戦シーンの映像は素晴らしく、とても作られた物とは思えない迫力。
さすが、特撮で名高い樋口真嗣監督。
映像はどこを取っても素晴らしいのひと言だ。
ただ…その分、人間ドラマとしては、ちょっと弱い気がするの…。
前にも何かのレビューの時に書いたような気がするが、どうも樋口監督の作品と私の相性が悪いのか、読み取れない私の頭が悪いのか…この監督の映画を観た後はいつも、「映像は…凄かったよね」という感想で終わってしまうのである。
素晴らしい映像と迫力に魅せられ、うわーーっと思うシーンはたくさんあるのに、心に響く物がないのだ。「ローレライ」しかり、「日本沈没」しかり、「隠し砦の三悪人」しかり…。
で、今回は共同監督だという事でちょっと期待したんだけど、やはりあまり印象は変わらなかった。
だから、いつも「ちょっと残念だったな」という感想に落ち着いてしまう。
ストーリーをじっくり見る…のではなく、映像を楽しむと考えれば、素晴らしい作品だった。
なんせ、みんなカッコいい。
槍を振り回して1人で突っ込んでいく柴崎のシーンなんて「レッドクリフ」の関羽さまみたいだったし…
浩市さま@丹波なんて、握り飯食べてるだけでカッコいいし。
イケおじパラの中で1人若手イケメン枠を死守する成くん@酒巻もヤンチャな感じがカワイイ。♥
甲斐姫の榮倉奈々ちゃんもボーイッシュな役どころはとても似合う。(「あれは人ですか?」と言われるほどまでの美貌かどうかはともかくとして… )
豊臣側の武将たちについては、若干キャスティングに謎を感じたのだけど…原作を読んでいないので何とも言えず。でも、上地くんはとても頑張っていたと思う。山田孝之と平岳大の上に上地雄輔がいる事が絵的に最初違和感だったけど。
まぁ…色々と書きつつも、歴史映画として近年にないほどのスケールで、爽快感はあった。
ただ、先ほども書いたような事情で、予告映像の期待値を超えるほどの作品にはならなかった。
だから…やっぱりちょっと残念。
それにしても、私は県内の歴史を全く知らないな、と改めて思った
生まれ育った土地じゃないとは言え、もう住んで長いんだし…。
そもそも、あっちの方に行った事がないんだよね。
今度、「石田堤」とやらを見に行ってみようと思った。
ここから下ネタバレ↓観てない方は観てから読んでね
野村萬斎さんは好きなんだけど、どうも肝心の「のぼう様」の魅力が今イチ伝わらず…。
もっと能ある鷹は爪を隠す的な人物だと勝手に思い込んでいたので、あれ、これじゃホントにただの「でくのぼう」で、周りが凄いって話なのでは…と思ってしまった。
それとも、「百姓を普段から大切にしていて人心を掴んでいた事」だけがのぼう様の凄い所なの?
だったら…まぁいいのか…。
しかし、その割には、その繋がりも描き方がちょっと薄いかなぁ、と思った。
原作未読の身には、キャラクターが掴みづら過ぎる人だった。
しかし、命を捨てる覚悟で踊りという武器だけで敵陣の心まで捉えるのは、やはり凄いところかな。なかなかそこまで覚悟ある上司はいない。
成田家の人たちがみんな家族・兄弟のように雰囲気良かったのも見ていてちょっと気持ち良かった。
本城も他の支城も全て落ち、
残ったのはここだけでござる!
と聞かされた時の誇らしげな皆の顔。
そこが一番、心地良く心に残ったところ。
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