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『I’M FLASH! (アイムフラッシュ!)』生と死の狭間にある光

I’M FLASH! (アイムフラッシュ!)

監督: 豊田利晃   

出演: 藤原竜也、松田龍平、水原希子、仲野茂、永山絢斗、板尾創路、原田麻由、北村有起哉、柄本佑、市鏡赫、笠松伴助、渋川清彦、大楠道代
公開: 2012年9月

 

キャストにとっても惹かれて観に行った。「はやぶさ」に結局行けなかったし、藤原竜也を劇場で観るのは久しぶり。龍平と共演だなんて楽しみーー

 

ネタバレは知りたくない方なので映画の内容は分からず観に行ったけれども、トーク番組では竜也が監督から何度もダメ出しされて落ち込んだと聞いた。きっと、すごく時間をかけて取り組んだ傑作に違いない…と思った…。

…ということで…酷評です。楽しんだ方は読まない方が良いです。評点の高いブロガーさまへのトラックバックも控えさせていただきます。(いただいた分にはお返しいたします)

 

これが2時間サスペンスのテレビドラマだったら「スケールが大きくて良かったです」…と言っていたかもしれないけれども、映画としては映像も演出も良いとはとても思えなかった。ただ、海が美しいだけ。

 

望まずに教団の教祖として祀り上げられることになった1人の青年の苦悩…が伝わらなければ全く深みのない作品にしかならないわけだけれども、まさにそうなってしまった感じ。

 

まず、藤原くんが青年教祖に見えない。

これは、演技のせいではなくて映し方と描き方の問題だと私は思う。(ファンだから、と思いたかったら思って下さっていいっす )

だって、教祖がカリスマ的に映し出されるシーンがほとんどないものね。

最初のワイドショーの映像をもし何かの拍子に見逃したとしたら、この人が何なのかサッパリもう解らないってレベルですよ。

もっと教祖のように…カリスマのように盛り上げて盛り上げて、見る者にも「あぁこの人カリスマなんだ。だから人気があるんだ。みんなが付いていくんだ。」と思わせなければ、それと相反する彼の苦悩も伝わらない。

ダメダメ教祖なんだからサッサと止めればいいじゃん、と思われるようでは話にならないでしょう。

 

そして、これはファンとして言いたい。藤原くんも松田龍平も綺麗に撮れていない。これはもうガッカリだ…。

 

あの3人組のキャラクターも生かしきれていないし、演技が棒の女優はそのまま棒に見えちゃう演出力…。

 

もっと面白くなりそうな内容なのに色々ともったいない。自分としてはグッと入り込める部分がない映画だった。

 

儲けたな、と思ったのは永山絢斗くんがすごくカワイカッコ良かった事。今までにないほど…と言ってもいいくらい良かった。

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね

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家を継ぐ形で教祖になった吉野ルイは、そのルックスと金の力でカリスマになり、信者を増やしていった。
しかし、ある日偶然バーで出会ったミステリアスな美女は、教団のせいで命を落とした少女の姉だった。

 

暴走車の中で彼女に復讐の言葉をぶつけられつつ、ルイは生と死の葛藤の狭間で揺れる…
何故なら、彼自身、もう元々教団にうんざりして、生きる意味を探していたからだ。

 

で、この「生と死」の狭間にある「閃光=FLASH」を描く物語……のはずなんだけど、上にも書いたように全体に薄っぺらいので今ひとつグッと来ないのである。

 

教祖の家族が教祖の命を狙うというゾッとする話も何だかサラッとして悲壮感もなければ不気味さもないし、かと言って奇妙な世界を描くことに成功しているわけでもないし…。

 

あれだけバンバン銃を撃っておきながらハードボイルドでもないし、教団問題に触れつつも社会派映画というわけでもない。

 

自分的にはツッコミ所が多かったのでコメディにさえ思えたわ。あんな撃たれたのに走ってるし

 

暴走車の中でルイと流美、2人の精神世界が(何だか知らないけど)重なって、閃光が起き…流美が目覚めるラスト。そこだけは印象的。

せっかくのあのラストに繋げるまでの世界観をもっと確立させてほしかった。

 

 

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